凝固VIII因子A、Bサブユニットノックアウトマウスの遺伝子治療による病態と機能の解析
Project/Area Number |
15790486
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
惣宇利 正善 山形大学, 医学部, 講師 (20292419)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 凝固XIII因子 / 遺伝子標的 / XIII因子欠損症 / 創傷治癒異常 / 先天性出血傾向 / 遺伝子治療 / 心臓障害 |
Research Abstract |
1.アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた遺伝子治療の試み 昨年度、ヒトXIIIA、XIIIB cDNAを組み込んだAAVベクターをXIIIA、XIIIBノックアウトマウスあるいは野生型マウスに筋肉内注射によって投与したが充分な発現が得られなかったので、今年度は尾静脈からの注入を試みた。 肝臓より抽出したRNAのRT-PCR解析により、導入したcDNAからのmRNAの発現が確認された。血漿についてはウエズタンブロット解析によるXIIIA、XIIIBタンパク質の増加は認められなかった。アミン取り込み活性のわずかな上昇が血漿で検出されたが、フィブリン架橋結合反応の明らかな増強は観察されなかった。組織切片の免疫染色でAAV-XIIIAを注入したXIIIA欠損マウスの肝臓において、低頻度ながら肝細胞内でのXIIIAの発現が確認された。AAV-XIIIBを注入したXIIIB欠損マウスでは、肝組織におけるXIIIBの染色は認められなかった。 そこで、培養細胞系を用いてAAVベクターによるXIIIA、XIIIBの発現効率を検討した。高コピー数のAAV-XIIIAを添加したBHK細胞溶解検体にわずかながらXIIIAタンパク質が検出されたが、培養培地中には全く認められなかった。AAV-XIIIBを添加した場合も、高コピー数においてのみ培地中にわずかなXIIIBが確認された。 2.組換えタンパク質補充の試み AAVベクターを用いた遺伝子治療の試みが有効でなかったので、その原因を明らかにする目的を兼ねて組換えタンパク質補充を実施した。rXIIIAをXIIIA、XIIIBそれぞれの欠損マウスに尾静脈より注入したところ、6時間後にXIIIA欠損マウスにおいて、血漿アミン取り込み活性は野生型マウスの約50%に上昇した。XIIIB欠損マウスではrXIIIAが血漿中に検出されたが、XIIIA欠損マウスと比べて低レベルであり、活性の増加も軽微であった。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)