TrkA欠損細胞株を用いたNGFによるアポトーシス制御機構の解析
Project/Area Number |
15790538
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 雄也 獨協医科大学, 医学部, 助手 (90265306)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | NGF / TrkA / アポトーシス |
Research Abstract |
NGF高親和性レセプターTrkAの変異を持つ無痛無汗症女児及びその両親(キャリア)より、インフォームドコンセントを得た後、EBウイルスにて不死化したBリンパ球細胞株(TrkA(mt/mt)、TrkA(wt/mt)EB-LCL)、健常人ボランティアより正常コントロール(TrkA(wt/wt)EB-LCL)を樹立し、NGFによるアポトーシス制御機構を解析した。NGFはgliotowinにて誘導されるアポトーシスを阻害する。TrkA(mt/mt)、TrkA(wt/mt)EB-LCLではBcl-2及びBcl-X蛋白は高発現しており、NGF添加の影響を受けない事を昨年度報告し、さらにBcl-2に対するNGFの関わりを調べた。 1)TrkA(mt/mt)、TrkA(wt/mt)EB-LCLではBim、BaxとBcl-2の結合は低下している。 gliotoxinを添加後、16時間でBcl-2に結合しているBim、Baxを免疫沈降法で調べた。TrkA(wt/wt)EB-LCLではアポトーシス誘導によりBim、BaxはBcl-2より遊離するが、NGF添加により結合が回復した。TrkA(mt/mt)、TrkA(wt/mt)EB-LCLではNGE添加による結合の回復は観察されず、Bimはアポトーシス誘導前より、Bcl-2と結合していなかった。 以上より、NGFはBリンパ球においてアポトーシス回避の役割を担っており、TtkA(mt/mt)及びTrkA(wt/mt)EB-LCLはNGFからのシグナルが欠失している為、アポトーシス高感受性となっている事が示唆された。この事より無痛無汗症患者ではBリンパ球の免疫メモリー細胞として生存する機能が障害されており免疫不全の病態が存在すると考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)