Project/Area Number |
15790694
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
野澤 聡志 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (30345582)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 異種移植 / 血管内皮細胞 / ブタ / α(1,3)gal |
Research Abstract |
ブタ大動脈内皮細胞(PAEC)を継代培養し、in vitroでこれを刺激することにより、ブタ-ヒト異種移植の設定における移植臓器血管内皮細胞の活性化を検討した。 1.PAECにおけるCD62Eの発現に対するヒトTNF-αの効果 各種濃度のhuman recombinant (hr) TNF-αを含有した培養液でPAECを培養し、CD62E (E-selectine)の発現を測定した。10ng/ml以上の濃度のTNF-α存在下に3時間培養するとCD62E発現が増加し、ヒトTNF-αは種を越えてPAECを活性化することが示された。 2.PAECにおけるMHC class II分子の発現に対するヒトTNF-αの効果 hrTNF-αを含有した培養液でPAECを培養し、MHC class II分子の発現を測定した。MHC class II分子は短時間の刺激では発現が増加しなかったが、10ng/ml以上の濃度のヒトTNF-α存在下に24時間培養した場合、その発現は増強した。 3.PAECにおけるCD106 (VCAM-1)の発現に対するヒトTNF-αの効果 hrTNF-αを含有した培養液でPAECを培養し、CD106の発現を測定した。ヒトTNF-αによるCD106の明らかな発現増加は見られなかった。 4.PAECに対するヒト血清の及ぼす効果の検討 10%ヒト血清を有する培養液でPAECを培養し、その活性化をCD62E、MHC class II分子の発現を測定することにより検討した。24時間までの刺激では両蛋白の明らかな発現増加は見られなかった。 ヒト炎症性サイトカインが直接作用により、移入された異種臓器血管内皮細胞の活性化を惹起し、急性血管性拒絶反応、急性拒絶反応の成立に寄与する可能性が示された。異種抗体のPAECに対する直接作用は充分に確認できなかったが、更なる検討を要すると考えられた。
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