Project/Area Number |
15790697
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
友安 信 岩手医科大学, 医学部, 助手 (50347861)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
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Keywords | 超音波通過時間流量計 / 胸管リンパ流量 / 無麻酔慢性羊モデル / 歩行運動負荷 / 乳糜槽 / Endotheline-1 / 慢性羊実験モデル / endothelin-1 / 運動負荷 / 慢性羊モデル / ultrasound transit-time flow meter |
Research Abstract |
超音波通過時間流量計を胸管に装着した慢性羊モデルを作成し、treadmill上にのせ20分間2miles/hrで歩行させた。胸管リンパ流量(TDF)はbaseline値3.12±1.17ml/minから運動開始と同時に1分値で186.5±8.9%(5.81±2.25ml/min)まで有意(p<1×10^<-4>)に増加し、運動中は1〜20分の間全てのポイントにおいてbaseline値と比較して有意な(p<0.005)胸管リンパ流量増加が認められたが、その中で最大増加が4分値の339.8±46.9%(9.40±2.81ml/min)(p<1×10^<-4>)に認められた以後は、運動経過中に漸減していき20分値で174.5±11.6%(5.32±1.93ml/min)(p=0.0022)であった。運動終了後に胸管リンパ流量はそこからさらに急速に減少したが、興味深いことに23〜40分値でbaseline値よりもさらに有意な(p<0.05)減少が認められた。最小値は25分値の30.2±3.3%(1.16±0.52ml/min)(p=0.004)であり、その後約1時間かけてbaseline値まで漸増回復していく傾向が認められた。運動によりリンパ産生が増加する機序として、心拍出量増加による血管床の増大、体動脈圧上昇による微小血管の静水圧の増大が考えられる。TDFが運動終了時に運動前よりさらに有意に減少する現象については現在まで報告はなく新知見である。心拍数・心拍出量・動脈血圧・中心静脈圧・呼吸回数などのパラメーターが示唆する産生量を反映しないでさらにTDFが減少したことは、何らかの機序でリンパが体循環系へ移動することが抑制されたと見るべきである。組織間質から集合管へのリンパの移行の減少や、リンパ管・胸管・乳糜槽等の拡張が生じたものと類推される。つまり運動によって末梢から胸管に至るリンパが受動的かつ能動的拍動性に駆出され、ある意味で一旦枯渇状態となると考えられる。運動終了後はリンパの産生が減少するのみならず、この末梢から胸管に至る管腔構造にリンパが充填されるので、見かけ上胸管リンパ流はbaseline値より低値を示す可能性があるわけである。この現象が受動的か能動的か、また神経性か体液性か等を検討し、リンパ循環と血液循環の相補機能を今後明らかにしていきたい。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)