Project/Area Number |
15790825
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
坂野 英俊 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (90347469)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | 炎症性疼痛 / 神経原生疼痛 / サイトカインバランス / 痛覚過敏 / 神経原性疼痛 / 痛覚過敏症 |
Research Abstract |
前年度に於いて、痛覚過敏症で炎症細胞から放出されるサイトカインが重要な役割を果たしていることを神経原性疼痛モデル及び炎症性痛覚過敏モデルにて証明した。つまり、これらにおいて血漿中及び髄液中のIL6,IL8濃度、TNFalphaが上昇している事が分かった。今年度は、疼痛治療としてのIL10 gene therapy、IL4 gene therapyを試みた。Vectorはすでにアイオワ大学のVector Coreにおいて開発済みであるものを用いた(現時点に於いては非分裂細胞に於いても、またin vivoで動物に確実に遺伝子導入出来る点においては最も優れているアデノウィルスを使用した)。IL10,IL4はいずれも抗炎症性サイトカインと位置付けられているので慢性疼痛を軽減する可能性がある。従ってVectorをラットの炎症局所、脊髄後根神経節、または脳室及び髄腔内に注入することにより疼痛過敏モデルで、どのように痛覚過敏友応並びに局所の浮腫が軽減するかを観察した。また、サイトカイン及び炎症物質の変動を観察した。用いたアデノウイルスのトラブルで力価が弱く、今現在、Positiveな結果を得ていないが、新しいVectorを入手すれば、抗サイトカイン遺伝子治療の有効性を証明できると考えている。 慢性疼痛におけるalpha-GarCer((株)キリンから提供)投与効果の実験に於いては、alpha-GarCerの週2回反復投与により、胸腺、脾臓、及び肝臓内のNKT細胞がCD1d dependentに活性化され初回投与でIFN-gamma及びTh2サイトカインのひとつであるIL4、IL10が、そして複数回投与によりIL4、IL10が多量に分泌されることが確認された。疼痛緩和効果に於いては、痛覚過敏反応および局所の浮腫の評価により疼痛発症前よりの投与のみ効果があり、疼痛発症後投与で効果は確認できなかった。しかし、発表には更なる追加実験を要すると考えている。
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