Project/Area Number |
15790838
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
齋藤 洋一 (斉藤 洋一) 慈恵医大, 医学部, 助手 (10287237)
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Project Period (FY) |
2003 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2003: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 硬膜外麻酔 / ネスチグミン / アデノシン / コルチゾール / IL-6 / VAS / ネオスチグミン |
Research Abstract |
(目的)硬膜外ネオスチグミン投与により術中のストレス反応の抑制ならびに有意な術後鎮痛が得られることはこれまでの研究でつきとめた。一方、アデノシンのくも膜下投与により慢性落痛患者の落痛を改善したとの報告があり、今回、硬膜外にネオスチグミンに加えてアデノシンを投与することで術後鎮痛効果、ストレス反応の抑制が増強する、と仮説をたて検討する。(方法)特に合併症が無く開腹手術を予定されている承諾の得られた婦人科良性疾患患者40人を対象に、コントロール群(groupC)、ネオスチグミン投与群(groupN)、アデノシン投与群(groupA)、ネオスチグミン、アデノシン投与群(groupNA)の4群に分類した。硬膜外麻酔としてgroupCではロピバカインを、groupN、groupAではそれぞれネオスチグミン、アデノシンを加えたものを、またgroupNAでは両者を加えたものを投与した。全身麻酔はプロポフォール、ベクロニウムで導入し、笑気、セボフルランで維持した。手術室入室時、手術開始30分後、手術終了時、回復室入室時に採血、コルチゾールとIL-6を測定し、最初に鎮痛薬を要求するまでの時間、および手術終了2、24、72時間後の視覚的アナログ目盛法(VAS)にて鎮痛効果を検討した。(結果)groupNAではgroupC、groupN、grooupAに比べ手術終了24時間後のVAS値の有意な改善を示した。他の時点では各群間で差は認められなかった。(考察)硬膜外ネオスチグミン、アデノシン併用投与により有意に術後鎮痛作用が認められた。ネオスチグミンの二次感覚ニューロンにおける抑制性入力の増強作用とアデノシンのシナプス前、後における興奮性伝達の抑制作用の相乗効果によるものと考えられた。ストレス反応に関しては今回の方法では改善がみられず、今後は抗炎症薬などの併用を検討中である。
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