Project/Area Number |
15790856
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
|
Research Institution | Oita University (2004) 大分医科大学 (2003) |
Principal Investigator |
野村 威雄 大分大学, 医学部, 助手 (40347034)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | カルシニューリン / タキソール / アポトーシス |
Research Abstract |
培養ヒト膀胱癌細胞(T24,KK47細胞)にカルシニューリンのdominant negative変異体をlipofection法を用いて遺伝子導入したところ、タキソール処理によって生じたBcl-2燐酸化は増強し、アポトーシス誘導は促進した。さらにアンチセンス-オリゴヌクレオチドを用いてカルシニューリン発現を抑制するとタキソール処理によるBcl-2燐酸化は亢進し、アポトーシス誘導は促進した。以上の結果から膀胱癌細胞におけるタキソール誘導アポトーシスはカルシニューリンによって制御されたBcl-2燐酸化が主要な分子生物学的な機序と示唆された。カルシニューリンがBadの脱燐酸化に関係することはいくつかの実験系で報告されているが、培養ヒト膀胱癌細胞においては内因性Badの発現量が少なく、その燐酸化状態の変化は有意なものとは結論し得なかった。一般に癌細胞におけるアポトーシス誘導はアポトーシス促進系および抑制系のバランスに依存しており、そのバランスは細胞種により異なると考えられる。培養ヒト膀胱癌細胞ではBad発現が少なく、アポトーシスへの影響は少ないと推察された。一方、Bcl-2は過剰に発現しており、タキソールによる燐酸化の誘導が細胞死の主要機序であることが判明した。さらにはBcl-2燐酸化は脱燐酸化酵素カルシニューリンが制御していることが示唆された。
|