眼領域におけるアドレノメデュリンの病態生理的意義の解明
Project/Area Number |
15790971
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
鵜殿 徹男 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (20359508)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | アドレノメデュリン / 網膜色素上皮 / in situ hybridization / 虚血 |
Research Abstract |
正常ラットの眼球においてアドレノメデュリンのタンパクレベルでの眼局在の検討した。摘出した眼球のパラフィン切片を作製し、アドレノメデコリンペプチド(1-52)に対する抗アドレノメデュリン抗体を使用した免疫染色を行った。網膜色素上皮、毛様体色素上皮、虹彩色素上皮が強く染色されたが、その他多数の部位においても染色された。前年に明らかにしたmRNAの局在とほぼ同様の結果であった。 網膜虚血再灌流ラットの摘出眼球においてアドレノメデュリン遺伝子の発現をIn situ hybridization法にて検討した。視神経をクリップで結紮し、結紮時間を30,60,90分とした後、結紮を解除した。再灌流後、6時間、12時間、1日、3日、1週間後に眼球を摘出して網膜を含む冷凍切片を作製した。コントロール群と虚血再灌流群では網膜色素上皮におけるアドレノメデュリンmRNAの発現レベルに有意差はなかった。さらにこの条件にて摘出眼球から網膜色素上皮を分離してRNA抽出をし、定量的RT-PCRでアドレノメデュリンmRNA発現を検討したが、コントロール群と虚血再灌流群で有意差はなかった。今回の実験条件では虚血再灌流によるアドレノメデュリンの誘導は観察されなかった。 また、網膜虚血再灌流ラットの神経網膜は時間経過とともに薄くなっていくが、前処置としてアドレノメデュリン静脈投与や硝子体内投与をした群においても各網膜細胞層の厚み、組織形態を比較検討した。結果はコントロール群と有意差なく、アドレノメデュリンによる網膜保護効果はこの実験条件では認めなかった。 これまでの結果より眼球においてもアドレノメデュリン-アドレノメデュリンレセプター系が広範囲に発現していることを明らかにしたが、この系が虚血再灌流障害モデル動物において何らかの病態生理的意義を持つかどうかは明らかではなかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)