軸索切断後の網膜神経節細胞が細胞死に至る分子機構の解明
Project/Area Number |
15790973
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
若林 毅俊 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (90302421)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | JIK / MAPK / RGC / axotomy / apoptosis / BH3-only protein / アポトーシス |
Research Abstract |
視神経切断後の網膜において発現上昇が認められる分子で、代表者が単離した遺伝子rat JNK inhibitory kinase (JIK)について機能解析を進めた。in situ hybridizationでは、JIKは正常網膜においてRGCに特異的に発現していた。視神経切断後もJIKは網膜神経節細胞に特異的に発現しており、また発現細胞数に変化は無かった。網膜における転写産物の発現レベルは切断前の約2倍であった。半定量in situ hybridizationでは個々の細胞で発現レベルが上昇していた。以上から、JIKは視神経切断後、発現細胞数が増えるのではなく、個々の網膜神経節細胞で発現上昇することがわかった。視神経切断後の網膜および血清除去後のPC12細胞は、ともにJIKおよび、BH3-only proteinであるhrk, bim_<EL>の発現レベルが上昇したので、後者を前者のモデルと考えられる。そこでJIKを強制発現させると血清除去しなくてもbim_<EL>の転写レベルが上昇した。一方、hrkの上昇は確認されなかった。JIK強制発現PC12をもちいて、ERK1/2,JNK,p38のリン酸化レベルを定量すると、JIKはERK1/2のリン酸化レベルを低下させるが、JNK,p38には影響を及ぼさなかった。ERK1/2はbim_<EL>の転写レベルを低下させるので、JIKはERK1/2を不活性化することを介して、bim_<EL>の転写を上昇させると考えられた。 これらの成果は次の学会で報告した。 Kosaka J, Sasaki J, Wakabayashi T. "Trials to detect the pivotal factor that induces cell death of retinal ganglion cells after axotomy." (Symposium) in 16th Congress of the International Federation of Associations of Anatomist. Aug.22-27,2004,Kyoto, JAPAN. 若林毅俊、小阪淳、大鹿哲郎「JIKは視神経切断後に網膜神経節細胞で発現誘導されBH3-onlyタンパクの発現を制御する」第109回日本眼科学会、平成17年3月24-26日、京都。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)