マクロファージのレドックス制御による、眼免疫疾患の治療法
Project/Area Number |
15791012
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ophthalmology
|
Research Institution | Meiji College of Oriental Medicine |
Principal Investigator |
山田 潤 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 助教授 (80351352)
|
Project Period (FY) |
2003 – 2004
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
|
Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2003: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Keywords | 角膜移植 / チオールレドックス / マクロファージ / 抗原提示細胞 / MHC抗原 / マイナー抗原 / Th1 / Th2 / アレルギー性結膜炎 / グルタチオン / チオール / レドックス / トレランス |
Research Abstract |
第一に、チオールレドックス偏奇による全層角膜移植の拒絶抑制を報告した。抗原呈示細胞(マクロファージ、樹状細胞)の細胞内チオールレドックス状態によって、局所Th1/Th2状態が規定される。角膜移植の急性拒絶反応は主にTh1反応で生じるため、Th2環境で生じる酸化型マクロファージをレシピエントのBALB/cマウスに誘導し、ドナー角膜をハイリスク眼に移植したところ、拒絶抑制効果を示した。ただし、この拒絶抑制効果はMHCを適合したドナー角膜にのみ有効であり、MHCの異なるドナー角膜では依然、拒絶抑制は不可能であった。MHCの異なるドナーに関する拒絶抑制方法の可能性については現在開発中であるが、現在のところMHCセミマッチング(ドナーMHCに対してIFN-γを産生しにくい組合せ)を使用することによって、拒絶抑制効果が得られており、機序や臨床応用方法などについて検討中である。 また、この一連の手法はドナー・レシピエントの双方のレドックス偏奇により、全層角膜移植だけでなく角膜輪部移植においても有効であった。すなわち、ドナーの抗原提示細胞をも酸化型に偏倚することで移植全般に応用可能であると考えている。 また、局所の細胞や組織におけるチオールレドックスを評価する手法を開発した。グルタチオン濃度と相関して蛍光を発するMCB試薬で染色し、蛍光顕微鏡による培養細胞の細胞内グルタチオン濃度評価、さらに、コンフォーカル顕微鏡を用いた凍結標本における細胞内グルタチオン濃度評価を可能にした。In vivoの評価や角膜の個々の細胞におけるレドックス評価と機能評価は現在検討中である。 最後に、全層角膜移植長期生着マウスにおけるトレランスを検討し、報告した。長期生着マウスにおいてはドナー抗原特異的regulatory T cellが誘導されており、同じドナー角膜の再移植を拒絶しないことを明らかにした。このトレランスマウスにおいて、ドナー抗原曝露時の抗原提示細胞のチオールレドックス評価を検討中である。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)