Project/Area Number |
15791149
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
補綴理工系歯学
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
柴田 武士 神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (80329200)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | アパタイト被覆二酸化チタン / アナターゼ型 / セルフクリーニング / 光触媒 / 二酸化チタン / アパタイト被覆 |
Research Abstract |
本研究は、より実用性の高い二酸化チタン添加レジンの開発を目指し、半永久的な抗菌・セルフクリーニング作用を持つ義歯床用材料を開発することを目的にしている。 1.義歯床用レジンの物性評価と有効配合濃度 試料片に対する理工学的性質の検討を行うために、0.5〜20%の異なった濃度のアパタイト被覆二酸化チタン配合レジン、およびアナターゼ型二酸化チタン配合レジン試験片をそれぞれ作製し、JIS規格に定められた物性試験を行った。その結果、5%アパタイト被覆二酸化チタン配合レジン、および5%アナターゼ型二酸化チタン配合レジンについては、曲げたわみ試験においてJIS規格範囲内であることが明らかになった。またこの配合濃度の試験片は、Escherichia coliに対して持続的な抗菌効果を発揮することが明らかとなった。 2.口腔内微生物への抗菌効果試験 培養したCandida albicansをアナターゼ型二酸化チタンならびにアパタイト被覆二酸化チタンを添加した義歯用レジンに塗布し、ブラックライト照射により検体とした床用レジンの抗菌効果を定量判定したところ、二酸化チタン無添加の試料に比べ、その有効性が示唆された。 3.軟性裏装材への応用 歯科補綴臨床において現在広く使用されている軟性裏装材に二酸化チタンを添加することは、より有効な義歯床の抗菌・セルフクリーニング作用が期待できると考えられる。軟性裏装材である加熱重合型粘弾性レジンに1〜20%の異なった濃度のアナターゼ型二酸化チタンを配合した試験片を作製し、Escherichia coliを用いた抗菌性についての検討を行った。その結果、義歯床用レジンと同様に粘弾性レジンにおいても抗菌作用を示す傾向が得られた。またその効果は配合濃度の高い試料片ほどより大きな抗菌性を示すことから、軟性裏装材における二酸化チクン光触媒の有用性が示唆された。我々はこの研究内容を、第112回日本補綴歯科学会学術大会ならびに神奈川歯科大学学会第39回総会において発表した。
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