自己脂肪組織由来幹細胞と自己多血小板血漿を応用した骨の再生
Project/Area Number |
15791164
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
綿谷 早苗 神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (50343265)
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Project Period (FY) |
2003 – 2004
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2004)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2003: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | 幹細胞 / 多血小板血漿(PRP) / 脂肪細胞 / 線維芽細胞 / 脂肪由来未分化間葉系幹細胞(AdSCs) / 凍結保存 / 自己血清 / ウシ血清 / Adipose-derived stem cell / Mesenchymal stem cell / platelet-rich plasma(PRP) / tissue enginnering |
Research Abstract |
(目的)未分化間葉系幹細胞を大量培養し骨芽細胞へ分化させる再生医療では、現在骨髄由来の幹細胞が主流だが、骨髄穿刺による患者の苦痛や危険性を考慮し、われわれはより安全に幹細胞を採取できる皮下脂肪組織に着目した。脂肪由来未分化間葉系幹細胞(以下AdSCs)は、旺盛な増殖能と軟骨や骨への分化能を示すが、凍結保存後の増殖、分化能は著しく低下する。そこで凍結幹細胞の分化ならびに増殖を促進する因子で、なおかつ動物由来成分を排除した、安全で効率の良い培養条件を模索した結果、多数の自己成長因子を含む自己多血小板血漿(Platelet-rich plasma:以下PRP)を選択し、細胞培養時におけるその効果を検討した。 (方法)同意を得た患者の脂肪から抽出し培養後-80℃で保存したヒトAdSCsとヒト線維芽細胞を使用した。患者の全血を遠心分離により血球成分と分離してフィブリン塊を除去したPRPを培養液に10%の割合で添加したものをPRP培養液とし、現行法のウシ血清(FCS)を10%添加したFCS培養液、自己血清(10%)培養液の3条件について、凍結保存後のヒトAdSCsとヒト線維芽細胞の増殖・分化能を各々比較した。 (結果)MTT assayにおいて、線維芽細胞ではPRP>血清>FCSの順に高い増殖能を示した(Mann-Whitney U-test p>0.05で有意差あり)。骨芽細胞とAdSCsではPRP添加群、ヒト血清添加群がウシ血清より高い増殖能を示した。さらにPRP添加群では早期から分化が促進され、骨分化培地を用いずに基礎培地+10%PRPのみでも骨分化が誘導された。 (考察)PRPは、細胞の種類や状態により、増殖・分化という異なるはたらきを促進するものと示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)