情報パラドックスとホログラフィック双対性の量子基礎論的研究
Project/Area Number |
15F15021
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
筒井 泉 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (10262106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MODAK SUJOY 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-11-09 – 2017-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ブラックホール / エントロピー / 情報喪失パラドックス / 測定問題 / 量子真空状態 / エンタングルメント / ホログラフィー / 情報パラドックス問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度では、ブラックホールの情報喪失パラドックスの問題の根柢にある量子的な真空状態を、より一般的な枠組から考察するために、まずブラックホールが生成する時空における量子状態の安定性を、種々のシナリオに基づいて調べた。特に、量子力学における測定問題の物理的解決の方法として提案されている「自発的動的状態収縮」のシナリオを用いた場合、ブラックホールの情報喪失が量子力学としてのユニタリティの喪失と相関し、このシナリオが後者の測定問題での解決を与え、延いては前者の問題をも解決し得ることを明らかにした。
これと平行して、さらに重力そのものが、上の「自発的動的状態収縮」を引き起こす可能性についても調べ、その安定性への寄与に関する評価を行った。その結果、重力場と物質場との結合の強さと、量子状態の収縮を惹起する統計パラメーターの強さとの相対関係が、安定性の是非を決定することが判明した。さらに、このような状態収縮の反作用の物理効果や、その初期宇宙における輻射優勢での影響を考察した。加えて、弱値・弱測定と情報喪失の関連性や、それらの情報エントロピー概念の拡張への試みを行った。
猶、これらの研究の最終段階で、当該外国人研究員がメキシコの大学で講師として着任のために、研究員しての期間は途中で切り上げることとなったが、今後、研究の結果を数編の論文にまとめて発表する予定である。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)