Project/Area Number |
15F15715
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
川原 繁人 慶應義塾大学, 言語文化研究所, 准教授 (80718792)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHAW JASON 慶應義塾大学, 言語文化研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2015-07-29 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 調音動作 / 情報理論 / 実験音韻論 / エントロピー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、EMAを用いて、日本語の高母音の無声化現象の分析を行った。EMAによって得られた調音運動を、離散コサイン変換により分解し、得られた係数にノイズをかけることによってシミュレーション分析を行なった。またベイズ確率理論を応用し、母音が存在するのか、しないのかを統計的に分類した。その結果によると、日本語でも母音の削除が行われており、子音連続が調音的に存在することがわかった。この分析は、理研や神戸大学で発表し、Phonologyにも投稿した。また、7月の国際学会Laboratory Phonologyでも発表予定である。さらに詳細な分析を元にした論文を執筆し、Journal of Phoneticsに投稿する予定である。この実験結果に基づき、日本人の子音連続の発音の調音パターンや、日本語と英語の摩擦音の調音的に特徴の違いを分析するEMAデータも得た。これらのデータは、日本語と英語の調音の違いに新たな知見をもたらすものと思われる。さらには、EMAと同時にEPGによる調音動作も計測した。また、コーパスを用いて、日本語の母音の長さとエントロピーの関係を分析したところ、日本語では相関が見られなかった。これは日本語のモーラタイミングの現れであることが原因と思われる。この結果はJASAに投稿予定である。しかし一方では、川原のFAJL 8の招待講演では、日本語の音韻パターンにもエントロピーが関わっていることが示唆された。情報エントロピーが日本人の言語活動にどの程度関わっているのか、これからの研究が期待される。またシャーはこの研究費による慶應滞在中、日本の様々な研究者と交流した。また、シャーの関係者も多く慶應を訪れ、日本とオーストラリアの親密な共同研究につながった。12月にはオーストラリアでのワークショップの開催も決まっており、今年度築き上げた研究協力体制はこれからも継続していく予定である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)