Outline of Annual Research Achievements |
和歌山市立広瀬小学校の5年生の児童30名に対して、オーストラリアの西オーストラリア州の私立セントジュード学園の6年生と簡単な英語を使った自己紹介を行う国際交流活動を行った。国際交流活動は、インターネットの無料会議システムを使って行った。自己紹介に使用した英語の語彙や単語は、文部科学省外国語活動教材「Hi, friends」に収録されているものを中心に児童の実際に合致した名前、年齢、好きな動物や食べ物、スポーツ、教科を選んだ。したがって、児童が自己紹介をしてお互いをもっと知り合い仲良くなるという必然性を高めた外国語活動の展開が可能となった。 以上の国際交流活動を行う前に、果物、動物の単語と簡単な会話文のリスニングテストを対象児童30名に受けさせた。テストは、勤務校に来校するネイティブスピーカーであるALTに音声を録音してもらい作成した。また、国際交流活動が終わってからも同一のリスニングテストを受けさせた。量的研究として、このリスニングテストの点数を対応のあるt検定で分析した。その結果、単語と会話文のリスニングテスト両方において、平均値に有意差(単語問題 : P(T<=t)両側0.0022<0.05会話問題 : P(T<=t)両側0.0104<0.05)を認めることができた。従って、必然性を高めた英語を使った国際交流活動は、語彙や表現の定着を促すことが実証できた。 和歌山市立広瀬小学校5年生の児童たちは、今までにインターネットの無料会議システムをつかった国際交流活動を経験したことはなく、新鮮で、緊張した雰囲気で行うことができていた。国際交流の様子も新聞数社から取材を受け、その感動を記者に語ることができていた。 課題としては、「Hi, friends」を活用して他の国際交流活動を開発することが考えられる。また、年間を通しての語彙や表現の定着がどれくらいなされるかを規模を大きくして検証することも必要である。
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