ICTを活用した佐保川流域景観構成による価値変容のESD教育学の構想
Project/Area Number |
15H00067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育学・教育社会学
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Research Institution | Nara University of Education |
Principal Investigator |
竹村 景生 奈良教育大学, 附属中学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2015: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 景観構成 / ESD / タブレット活用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、景観構成という視点からICT機器を活用しながら体験的に取り組み、地域の持続可能性を考え行動するESD実践の主体性を形成するところにある。現地体験では、その場で感じたことや発見を「そのまま持ち帰れない」ことにその限界があった。現地で「メモ」「写真」「動画」で記録すること、またその場で見たい部分を拡張する機能や検索しタグ付けすること、またお互いにその場で情報交換ができることにおいてタブレットの活用は、その克服に有効ではないかと考えた。また、評価法として「観光」というコンセプトを取り入れ、地図(ここでは電子版『マップル』)に歴史的な資料や各自の研究成果を埋め込み、第3者にプレゼンすることを考えた。なお、発表会においては、景観構成に取り組んでの各自の「語り」を組み入れ、佐保川の空間の履歴を表現することを試みた。タブレット活用の意義は、①記憶(録)の再現性 ②現地での記録・気付きの書き込み・修正の即応性 ③プレゼン性(対話的ツールとして) ④持ち込み資料の簡便性(その場で検索) ⑤現地学習と教室での学習の往還性 ⑥物語性(問いを持ち帰り、学びをどの様に編集し、表現するか? )に見出せた。この①~⑥は、景観構成という視点からマップルのGPS機能等を活用することによって、今の「自分」を埋め込んだ『物語(バーチャル佐保川)』を地図上に実現することができる。今後の課題としては、(1)フィールドワークでタブレットを活用し、整理する上で必要な知識・技能の習熟を図ること。(2)川に慣れ親しむことの必要性、である。本研究から見えてきたことは、川で遊んだ経験がない生徒が少なくなかったことである。持続可能な佐保川を考えるには、提案者である生徒一人ひとりが人と川とのつながりを意識することがカギとなってくる。タブレットを景観構成的に活用し、川とリアルに対話し他者に物語れる機会を持つことが、ESDへ導く意識変容に期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)