子どもが学習課題をこれから解決する問いとして捉えるような中学理科授業の工夫・改善
Project/Area Number |
15H00156
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教科教育学Ⅱ(理科系)
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
大山 朋江 島根大学, 教育学部附属中学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 課題設定 / 探究の課題 / 実験計画 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は, 子どもが学習課題を把握・設定する場面で, 自分にとって切実な問いとなるような支援の在り方を探り, 授業実践・検討を行い, 授業の展開を提案することであった。本研究では, 中学第1学年「植物の葉のはたらき(光合成)」単元(実践Ⅰ)および「水中ではたらく力(浮力)」単元(実践Ⅱ)における授業の展開を提案した。工夫した点と成果は次の通りである。 1. 子どもが学習課題を自分の問いとして捉えるための自然事象との出合わせ方の工夫 実践Ⅰでは, 学習の初めに花の咲いたジャガイモのからだ全体, ジャガイモでつくったデンプンの粉を提示した。実践Ⅱでは, 空気中でつり合う体積の異なる2つのおもちゃを水に入れ, 一方が下に沈む現象を提示した。このような自然事象との出合わせ方を工夫することで, 子どもに驚きや感動を伴った問いがうまれ, 光合成のしくみや浮力が何に関係しているのかを主体的に解決していこうとする姿につながった。 2. 子どもの問いをつなぐことを意識した単元の展開の工夫 小単元のまとまりごとの課題を「探究の課題」, 1時間ごとの課題を「今日の課題」とし, それぞれの課題のつながりを意識して授業を展開した。こうすることで, 単元を通して子どもの問いがつながり, 子どもが主体的に学び続ける姿が見られた。 3. 子どもが実験を計画・実施する場の設定 子ども自ら自分の予想を基にして実験方法を考え, 計画し, 実験する場を設定することで, 意欲的に自然事象にかかわり, 高い目的意識をもって探究を行う姿が見られた。子どもが実験方法を考える際には, 科学的に探究可能な課題, 実験の知識や技能, 条件の適切な制御が必要となる。実践Ⅰでは, 実験を重ねる毎に子どもに任せる部分を増やすこと, 実践Ⅱでは4QSを参考にして実験書を作成することが, 実験目的に合った方法で, 条件制御しながら計画するのに有効であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)