重度知的障害児と交流学級児童の相互理解を促進するショートムービーの制作と視聴活動
Project/Area Number |
15H00211
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育工学
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Research Institution | 鈴鹿市立鼓ヶ浦小学校 |
Principal Investigator |
勝井 まどか 鈴鹿市立鼓ヶ浦小学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 特別支援学級 / ショートムービー / 相互理解 |
Outline of Annual Research Achievements |
目的 本研究では、小学校特別支援学級に在籍する言語障害及び知的障害のある児童が、ショートムービーを制作し、それを交流学級児童が視聴する中で、相互理解が促進されたかについて検討をおこなった。とくに以下3点について検証した。 1) ショートムービー制作が、対象児の仲間を知る手段として、どの程度有効であるか。 2) ショートムービー制作の過程を明らかにするとともに、教師がどのように支援できるか。 3) 交流学級児童が、対象児の制作したショートムービーを視聴することにより、対象児に対する理解がどの程度促進されたか。 方法 制作には、iPadとiosアプリ『ロイロノート』を用いた。「カメラ・録音・手書き文字入力」機能で、「音声と文字を組み込んだ静止画像」を制作し、制作したカードをつなげて、ショートムービー(以下、「作品」)を制作した。対象児には、交流学級内でのiPadの使用ルール等を指導した。 検証方法は以下の通りである。 ・制作された作品分析及び視聴の様子。 ・対象児の制作活動をビデオ記録し、制作過程を検証。 ・制作時の教師の支援のあり方を検討。 ・交流学級児童への質問紙。 成果 作品分析の結果、対象児が制作した作品には、景観や物だけでなく、仲間の様子がかなりの頻度で取り入れられていた。完成した作品視聴の際、仲間の画像を繰り返し視聴する姿がみられたことから、対象児の周りの児童に対する理解促進につながったと考える。 制作過程の記録から、対象児が自分で自由に写真を選び、つなぎ直す様子がみられ、障害をもっている児童にも制作が可能であった。教師の支援としては、写真の量が多いと対象児が選びきれないことがあったので、事前に教師が写真を絞っておく等の支援が必要であった。 交流学級児童への質問紙の結果、周りの児童は、作品視聴により、対象児が自分たちとともにありたいという気持ちを強くもっていたと感じていることがわかった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)