Outline of Annual Research Achievements |
情報端末の持ち帰り実施または実施予定の小中学校5校において, 情報端末を家庭等に持ち帰る実践の前後で教員向け意識調査を実施し, 155人の教員から回答を得て, 情報端末持ち帰りに関する教育効果や不安要因等を分析した. その結果, 持ち帰りに関する教育効果での結果では, 該当校の教師は情報端末の持ち帰りに関して十分な自信を持ち得ていないが, 持ち帰りに関して教育効果を期待しており, 特に授業の復習での活用に効果があると感じていることがわかった, また, 不安要素に関する分析結果では, 情報端末持ち帰りでの環境面やセキュリティ等において, 学校側の対策が必要であり, 従来の方法や実体験との連携, コンテンツ等の充実が必要であると教員が感じていることを示した, 次に, 意識調査を実施した小中学校4校において, 校内研修等での教員向けワークショップを実施し, 対象教科や単元・題材, 授業場面, 手順や留意点, 必要なICT環境等について意見集約を行った. また, 情報端末持ち帰りに関連する授業の様子を映像として記録し, 授業での協働的な学びの深まりにどのような影響を与えるかを分析した. 授業者へのインタビューやビデオによる授業記録, 児童生徒向けの意識調査や学習記録などの評価資料を収集・整理した. その結果, 家庭や地域で体験したことを情報端末で記録させ, 授業の中で記録した映像等を活用するなど, 児童生徒が教室外から教室に教材等を持ち込み, 学習活動を深める事例を収集・整理した, さらに, 授業での協働学習を家庭で継続させたり, 学習課題を家庭で検討したりするなど, 情報端末持ち帰りによって授業での協働的な学びを深める事例を収集整理した.
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