安全データシートを活用した廃水処理教育におけるPDCAサイクルの構築
Project/Area Number |
15H00234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
教育工学
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Research Institution | Oyama National College of Technology |
Principal Investigator |
出川 強志 小山工業高等専門学校, 教育研究技術支援部技術室, 技術長
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 排水中の有害物質 / 安全データシート / PDCAサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は、環境負荷を考える人材の育成を目指してきた。化学実験では有害な実験廃液が排出されるが、学生は自分の排出する有害廃液の処理方法を理解していない。また実際の工場等生産現場における排水中の有害物質の処理コストや環境負荷、処理作業者の安全について深い理解を得る機会がなかった。そこで、学生が排出した実験廃液を工場の模擬排水として、学生自身による排水処理工程の計画立案・実行を行った。その際は試薬の安全データシート(以下、SDS)を参考に、有害物質の危険性や、安全対策を考慮して作業工程を作成させた。同排水で複数回の処理実験を行い、PDCAサイクルを用いて各工程の情報を整理・検討することにより、排水処理における安全性の増進やコストの低減などの改善を目指した。学生は2人1組のチームで, 各回2~3時間の時間内に講義とディスカッションを含む排水処理の勉強会を行った. これにより工業で排出される有害物質の処理方法, 作業環境の安全衛生, 環境負荷などの理解が進んだ。模擬排水(以下, 排水)には六価クロムを含む実際の実験廃液を使用した. 処理水中の六価クロムの検査は, 市販パックテストキットを用いた. 六価クロム排水の処理方法は, 試薬のSDS等を参考にして,亜硫酸塩還元法を選択した. 予備実験後. そのデータを基に作業工程計画と, 処理水中の六価クロム含有率, 処理水量等の設定項目で目標値を作成させた(PLAN), 次に計画に従い排水処理作業を行った(DO), 終了後, 結果が目標値に達しているか確認させた(CHECK). その後作業中の安全面も含め, 実際の作業において目標値に沿わなかった点や, より高い目標値を決めて, 達成のための改善点をチーム内で検討整理させた(ACTION). 以上の過程を2回行い、結果をチーム内でまとめ, 理解発見した事を中心に各自でテーマを設定して, 公開発表会にて成果発表し, 討議を行った。これらの作業工程におけるPDCAサイクル導入による改善作業を通じて問題の発見能力と解決能力の向上が進んだ.
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Report
(1 results)
Research Products
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