Project/Area Number |
15H00258
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
特別支援教育
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
滝澤 健 香川大学, 教育学部附属特別支援学校, 教員
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
Fiscal Year 2015: ¥200,000 (Direct Cost: ¥200,000)
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Keywords | 知的障害 / 発表行動 / 相互交渉 |
Outline of Annual Research Achievements |
<研究の目的> 知的障害特別支援学校中学部の生徒2名(自閉症)を対象に、構造化されたやり取り場面での発表行動、評価行動の向上とそのための指導方法の検討を目的とした。 <研究方法> 構造化されたやり取り場面として、朝の会での発表場面を取り上げた。発表内容は朝の会の前に行う清掃の結果をテーマとし、6名中1~2名が輪番で発表を行った。指導期間は9月から12月までの4か月間で、3期に分けて指導した。発表行動への介入として、第1期は発表話型を写真で提示して発表。第2期は、評価者の指名方法の変更(みなさん、どうですか? →○さん、どうですか? )。第3期は、ジェスチャーを交えた発表とし、順次、発表行動を指導した。評価行動への介入として、第1期は、一斉に評価(「せえの、がんばったね」)。第2期は、指名された生徒が、言葉と丸の記入での評価。第3期は、ジェスチャーを交えた評価。とし、順次、評価行動を指導した。測定方法は、発表者、評価者を前方からビデオで撮影し、発表行動は自立度(一人で、声掛け、指差し)で、評価行動は発表者への注視行動をビデオ動画で分析した。 <結果> 結果、2名の生徒(A、B)共に、発表行動の自立度を向上させることができた。評価行動については、2名で違いが見られた。生徒Aは、第2期の個別指名により、発表者への注視行動が増加(53.3%n=80→76.6%n=64)したが、生徒Bは、減少(65.3%n=72→45.8%n=72)した。生徒Aは、一斉に問い掛けられるよりも、個別に指名されることで自分への問い掛けと認識しやすいことが考えられた。生徒Bは、指名される人が固定され、評価する機会が少なくなったことが影響した。指名が固定されない条件を導入する必要性が示唆された。生徒Bは、第3期のジェスチャーを交えた発表で、注視行動が増加(45.8%n=72→82.2%n=56)した。発表者のジェスチャーが先行条件として、同じジェスチャーで評価するという随伴性が働いたのではないかと考えられる。
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