科学的な認識に基づいて自らの行動を決定する判断力を身に付けさせる研究
Project/Area Number |
15H00282
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
物理学
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
大沼 康平 山形大学, 附属中学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 放射線 / 実験 / 中学校 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在将来を担う子ども達に求められていることは、放射線は危険か、安全か、必要か、不必要かという二元論的な考え方ではなく、自分たちの力で状況を変えたり、自らの命を守る術を身に付けたりする素地を育むことだと考える。そこで、授業を通して放射線についての正しい知識を得ることにより、生きていく中で、どのようにして放射線と付き合っていくか、科学的な認識に基づいて自らの行動を決定する判断力を身に付けていきたいと考えた。 放射線に関する学習を行うにあたり、レディネス調査を行った。そこから見えてきたことは、ほぼすべての生徒が放射線に対して「怖い、危険」というイメージを持っていること。その一方で、自分の身を放射線から守る方法を正しく理解している生徒が3割程度しかいないこと。放射線が身の回りの様々な場面で利用されていることについてはほとんど知らないこと。などである。 レディネス調査を受けて、中学校2年生の「化学変化と原子・分子」を学習後、放射線に関する学習を9時間計画で実施した。①放射線についての課題を見付ける②放射線の測定する③霧箱で放射線の飛跡を確認する④~⑥放射線から身を守る方法を考え実験を通して確かめる。⑦放射線の利用について考える⑧、⑨レポートにまとめる。(数字は何時間目の授業かを示す) 単元計画を設定し、じっくりと放射線について学習する時間を設けることで、生徒は意欲的に学習に臨むことができた。④~⑥で、自ら課題を設定し、実験方法を計画し、対話を通しながら考察することで、科学的に探究する姿勢を育むことができた。一方で、レポートをまとめる際、調べる手段が、手元にあった副読本、資料集、インターネットに限られてしまった。 本単元の学習においては、授業時間を確保することが難しいかもしれないが、生徒も放射線を身近な問題の一つと感じているため、より深く学習する価値は大きいと考える。
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Report
(1 results)
Research Products
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