X線構造解析用の単結晶細工に利用する微細結晶操作工具の設計と作製
Project/Area Number |
15H00303
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
清 悦久 国立大学法人 東京工業大学, 技術部, 技術職員
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2015: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | XRD / FIB |
Outline of Annual Research Achievements |
「研究の目的」単結晶X線回折測定において装置の発達に伴い、測定対象となる有機化合物の単結晶の大きさも従来の基準よりも小さい結晶を扱えるようになったが、単結晶を選別する作業は結晶が小さいほど困難になる。本研究は最良の結晶をマウント(X線回折装置に設置)するためにも極小結晶を選別可能とする作業工具の作成を目的とした。 「研究実施計画」本研究を実施する以前に金属針をグラインダー等による研磨を試みたが、グラインダーでは加工した金属表面は粗く、また先端を直径0.1mm以下に細長くすることは不可能であったため、より精密加工を行うことが可能である複合イオンビーム加工観察装置(以下FIB装置)を用いることとした。このFIB装置は本来電子顕微鏡の試料作成に用いる装置でGaイオンビームを用いて有機化合物試料はもちろん金属片の加工も可能である。そこでこのFIB装置を用いて金属針を単結晶より小さく加工し、質の良い単結晶を選別・切削等が行える工具を作成することとした。なおこのFIB装置は研究代表者が所属する組織が所有する装置であり、利用料金を支払うことで容易に利用が可能である。 「結果」研究代表者はFIB装置において過去利用経験がなかったため、研究期間初旬に利用講習を受講し加工方法を習得した。加工を行う金属材料は加工の容易さから、FIB装置に付随するOMNIprobe社のプローブチップを用いることとした。このFIB装置は切削性能としてはサブミクロンオーダーの金属片の加工が可能であることに加え、SEM(走査電子顕微鏡)で金属片を観測しながらFIB加工が可能なため、より微細加工を行うことが可能である。また加工した金属針を単結晶の選別に使用する際、ピンバイスと呼ばれる細長い金属をつかむ工具を用いることとで先端の製作のみの加工で済むため、加工と単結晶の切削を繰り返し行えるよう工夫した。その結果、本研究の目的であるFIBによる最適な微細結晶操作工具を作成が完了した。
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Report
(1 results)
Research Products
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