Project/Area Number |
15H00305
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
化学
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Research Institution | 愛知県警察 科学捜査研究所 化学鑑定室 |
Principal Investigator |
久恒 一晃 愛知県警察 科学捜査研究所 化学鑑定室, 警察職員
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2015: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 危険ドラッグ / 保存方法 / LC/Q-TOFMS |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的2008年頃から危険ドラッグと呼ばれる薬物の乱用が急速に拡大し、大きな社会問題となっている。危険ドラッグの迅速な同定法の開発や、生体試料からの分析法の構築が不可欠である。その際、生体試料中の危険ドラッグの正確な検査結果を得るためには、採取した生体試料の適切な保存方法が不可欠であるが、危険ドラッグを含有する生体試料の保存方法については検討されていないのが現状である。そこで本研究では、危険ドラッグ6種類を中心に、血液中における各化合物の安定性を評価し、危険ドラッグを含有する生体試料の適切な保存方法を確立する。 研究方法 対象薬物 : 本研究では合成カンナビノイド類であるQUCHIC、5F-NNEI、AB-CHMINACA、カチノン類であるα-PHP及びその他危険ドラッグとして流通したジフェニジン及びアセチルフェンタニルの計6化合物を使用した。α-PHPについては本研究所で合成したものを使用し、その他の化合物については標準品を購入した。また各条件下における試料間の変化を比較するため内部標準物質として4-メチルナフトイルインドールを使用した。 保存条件 : 6種の対象化合物を血漿に添加し400ng/mL混合溶液を作成する。この試料について①酸性(pH3)、中性②室温、4℃、-20℃③血液抗凝固剤の有無の各条件下で0日、1日、5日、15日、30日、60日、90日間保存する(計76条件、各条件につきn=5)。 分析 : 各試料について内部標準を添加したメタノールで除タンパクした後、遠心濾過し、LC/Q-TOFMSを使用して分析を行った。 結果 分析の結果、各化合物において経過時間により変化が見られ、適切な保存方法が必要であることが示唆された。今後は定量分析を行い各試料の濃度を求めるとともに、さらに化学構造による差の検討が課題である。
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