Outline of Annual Research Achievements |
<研究目的>低侵襲な手技であるが難易度の高い手技である腹腔鏡手術における手術支援システムの構築を行う. 通常腹腔鏡では臓器表面の色彩情報しか得ることができず, 術中において病変部領域の正確な判別を行うことは困難である. 提案システムでは超音波により臓器の内部・表面での音響特性情報を取得し, これを腹腔鏡映像に合わせ術者へと提示することで手術補助を行う. これにより術者は容易に病変部や内部血管位置を把握することが可能となる. 先行研究では超音波により臓器内部情報を取得し, これを外部位置検出装置を使用せずに腹腔鏡映像と位置合わせを行い提示するシステムを開発した. 本研究では臓器内部情報に加え, 臓器表面の音響特性を解析することで色彩情報のみでは得られない臓器の物性情報を可視化することを目的とする. <研究方法>腹腔鏡手術において腹腔内を液体で満たすWaFLESという手技を用い腹腔鏡手術術中に体表から臓器のエコー信号を取得する. WaFLES環境において腹腔内を満たす液体は一様であると仮定することで臓器表面に照射される超音波信号を簡易モデル化する. これにより臓器表面から反射するエコー信号から擬似的な音響インピーダンスを算出し, 対象表面の組織分布を取得する. <研究結果>既知の音響インピーダンスを持つ媒質と対象を使用し三次元超音波プローブの三次元空間での強度分布を取得し, これを用いた補正を行うことでより精度の高い擬似音響インピーダンス分布を得ることができた. 擬似生体資料を用いた実験では色彩では弁別困難な異なる散乱体密度を持った対象を本システムにより弁別可能であることを確認した. また, 音場補正によりエコー信号取得位置に依存せずに安定した値が得られることを確認した.
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