Project/Area Number |
15H00404
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅳ(材料・生物工学系)
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Research Institution | 長野県長野工業高等学校 |
Principal Investigator |
土屋 善裕 長野県長野工業高等学校, 教諭
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | タケ / ヒノキ / 有限要素法 |
Outline of Annual Research Achievements |
間伐材ヒノキとタケを有効活用する目的でヒノキを長さ200mm、幅25mm、厚さ8mmとし、タケを長さ24mm, 36mm, 48mm幅25mmの3種類、厚さ2mm、4mmの2種類としてヒノキを突合せ、突合せ部近傍のヒノキ表面片側にタケの長さが等しくなるようにタケを接着した。突合せ部およびヒノキ側面に接着剤のはみ出しによる影響を排除する処置をとった。この接着構造を継手として、引張負荷を作用させ破壊に至る最大荷重に及ぼす接着面積およびタケの厚さの影響を実験および有限要素法による計算で調べた。 その結果、引張強度に関する実験結果と有限要素法による計算結果ではタケの長さによる接着面積に関しては一致することがわかった。しかしタケの厚さの強度に及ぼす影響に関しては一致しないことがわかった。実験ではあて板の厚さ2mmの場合の継手が破壊に至る引張荷重の最大値の平均はあて板の厚さ4mmの継手よりも大きくなることがわかった。有限要素法の計算結果では継手の接着剤層に発生する応力はあて板のタケの厚さが2mmの方が大きく2mmのあて板を持つ継手が破壊に至る引張荷重の大きさは小さくなることが予想されていた。継手の破壊の性状はタケに関してはほとんど破壊が起きなかった。ヒノキの表面側の木質部の破壊したタイプとヒノキ内部に破壊が進行し引き裂かれたヒノキ木片が、タケ側に付着したもののタイプ、およびタケと接着剤層界面はく離に分類された。 これらから引張に伴う接着剤層の応力の増大が必ずしも継手の破壊の主要な要因ではなく、タケの厚さの違いが引張作用下でタケの曲げの程度に差を生じ、結果的に応力の角度の差が異方性を持つヒノキ木質部への破壊のメカニズムに違いを生み出したことが考えられる。ヒノキがタケ側に付着したタイプでは破壊の進行は肉眼では木質細胞壁の破壊が推測された。今回の研究ではヒノキを使用したがタケは破壊されにくいことから様々な部材のあて板としての有効活用の可能性が確認できた。
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Report
(1 results)
Research Products
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