福井県における広葉樹植栽モデルの構築 : 植栽の成否を分ける土壌特性について
Project/Area Number |
15H00408
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅳ(材料・生物工学系)
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Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
小木曽 晴信 福井工業高等専門学校, 教育研究支援センター, 技術職員
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 広葉樹植栽 / 潜在自然植生 / 土壌調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】 福井県内の潜在自然植生の概念に基づく植樹地7箇所について, 平成26年度に植生調査を行った結果, 年間生長量に大きな差異が見られた. そこで, 土壌の違いが植生に及ぼす影響について明らかにすることを目的とした土壌調査を行うこととした. 【方法】 当初計画では全7箇所の植樹地が調査対象であったが, 調査掘削時に殆どの植樹地が建設発生土を利用した植栽基盤であることが判明した. そのような植栽基盤にも対応可能な試験方法を確立する必要があり, 当初計画を変更して試験的に切土斜面の2調査地について以下に示す試験を実施した. 物理性試験 : 粒度試験による土性の判定, 長谷川式簡易現場透水試験による透水性の測定, 簡易動的コーン貫入試験による硬度(支持力)の測定. 化学性試験 : ケルダール法による窒素の測定, トルオーグ法による可給態リン酸の測定. 酸性度, 電気導電率, 全有機炭素, 陽イオン交換容量, 交換性陽イオン量について現在試験を行っている. 【成果】 1) 両調査地の土性は共に壌質砂土(LS), 最終減水能(mm/hr)は18~300以上, 透水係数は1.5×10^<-4>~9.6×10^<-6>であった. Nd値(10以上で根系の伸長が困難とされる)は一方の調査地は2m深まで10以下であった. 他方の石や瓦礫を非常に多く含む調査地では, 表層20cm以下は全て10以上となった. 2) Nd値が10以上の植栽基盤における植栽木の根の状況を確認するため, 樹木を掘り起こしたところ, 石や瓦礫の空隙に沿うように根を伸長させ, Nd値が測定不能な岩盤面で根が約90度折れ曲がった形態として左右に伸長していた. 3) 全窒素は表層から下層に漸減していた. リン酸は値のばらつきが大きかったため, 測定方法の見直しを行っている. 今後は, 他の植樹地についても同様の試験を行い, 植生調査結果と照合して評価を行う予定である.
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)