セミの発鳴に与える都市化の影響分析とESDへの応用
Project/Area Number |
15H00413
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
工学Ⅴ(その他工学)
|
Research Institution | 板橋区立高島第一中学校 |
Principal Investigator |
向 雅生 板橋区立高島第一中学校, 教員
|
Project Period (FY) |
2015
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | セミ / 都市化 / ESD |
Outline of Annual Research Achievements |
(研究目的) 身近な生物であるセミは、都市化による生態系への影響を知るための指標生物になると考え、東京とその周辺に住むセミの鳴き声を調べることで、都市環境の変化やヒートアイランド現象を理解できると推測した。そこで、セミの鳴き声や生態の調査を生徒と共に行い、自然環境の理解につなげるとともに本研究のESDへの応用を試みた。 (研究方法) 東京とその周辺の計測場所(公園、学校、市街地等)の8ヶ所の測定地点を選定し、ICレコーダーを測定箱に入れ、地上1.5mの位置に設置し、セミが主に発鳴する期間(2015年7~9月)中、2週間ごとに3日間ずつ鳴き声を記録した。各測定地点で3種類のセミ(アブラゼミ、ミンミンゼミ、ツクツクボウシ)の発鳴開始と終了時刻及び1日の昼(日の出~日没)と夜(日没~日の出)の発鳴時間を求め、これらの季節変化を調べることにより、8つの測定地点を比較した。 (研究成果) 基礎研究として、測定方法を検討し、実験系を確立した。ICレコーダーでセミの発鳴を90~100dbとし、鳴き声の記録範囲を調べたところ、測定地点から約80~100mの範囲まで測定できることが分かった。8つの測定地点を3つの環境(緑地、学校、市街地)で分けた場合、緑地、学校、市街地の順でセミの種類・個体数・発鳴時間が減少する傾向があり、市街地ではほぼアブラゼミの発鳴だけであった。また、全ての測定点で、8月上旬をピークに、アブラゼミの深夜の発鳴が確認された。近隣地域(100m程離れた高島第一中学校と徳丸ヶ原公園)における1日の発鳴時間を比較したところ、3種類のセミはいずれも高島第一中学校より徳丸ヶ原公園で、発鳴時間が昼と夜の両方とも長いことが確認できた。 また、本研究を通して、生徒と共にセミの抜け殻調査、測定装置の設置、データ分析、学会発表を行うことで、自分たちの住む地域の自然環境に対する理解を深めることができた。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)