Project/Area Number |
15H00470
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農学・水産学
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Research Institution | 株式会社アクアテックインターナショナル |
Principal Investigator |
荻村 亨 株式会社アクアテックインターナショナル, 社員
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Project Period (FY) |
2015 – 2016
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2015: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 真珠 / 品質評価 / 画像解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 真珠の品質評価は目視に頼っており、統一された方法もなく、その曖昧さは消費者を混乱させる要因となっている。本研究では、真珠のテリの目視評価の要素を具体化し、それら要素の数値化を試み、品質評価法の確立を目指した。 研究方法 熟練者が行う目視評価の着眼点を観察し、真珠のテリとはどのような要素であるか分析した。また、その評価要素を得るために、周囲に影響されずに像を真珠に投影し、その写像を撮影できる装置を開発し使用した。サンプルは白色と有色の真珠であったが、色によるバイアスを避けるため、写像はグレースケールに変換し輝度はヒストグラム分析、鮮明度についてはPrewitt法と単純ラプラシアン法によるエッジ検出を行い比較した。テリの良い真珠から悪い真珠について、目視評価と得られた数値の相関を調べた。 研究結果 熟練者の目視評価は真珠に写り込む周囲の像に着目しており、像の明部と暗部の輝度の差、暗部の黒色度、明部の白色度、像の鮮明度を重要とし複合的に評価していた。写像の様子は同一真珠の表面であっても部位によって変化した。また写り込む像は方向性をもって滲むことがあった。したがって画像解析用の画像を得るには、方向性のない画像を投影するか真珠を回転させる必要があり、真珠表面の広い範囲の写像を分析する必要があることが分かった。そして、投影する像は境界部が多く、エッジとコントラストのはっきりしたものが有効であったため、白黒のモザイク柄を投影し解析を行い、各数値を得て目視評価の結果との相関を調べた。その結果、光源の当たる白色部位の輝度に相関は得られなかったが、暗部の黒色度に極めて強い相関が、暗部と明部の輝度の差とエッジの鋭さに強い相関があったため、これらを組み合わせることで品質評価が可能であることが分かった。白色と有色の真珠で得られた輝度値には大きな差があり色の濃度数値で一定の補正ができたが、実用には課題が残った。
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