抗薬物抗体と薬物血中濃度測定による抗TNF-α製剤の適正使用法の開発
Project/Area Number |
15H00479
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅰ
|
Research Institution | 社会医療法人神鋼記念会(総合医学研究センター) |
Principal Investigator |
上村 裕子 社会医療法人神鋼記念会, 総合医学研究センター, 臨床検査技師
|
Project Period (FY) |
2015
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 関節リウマチ / 抗TNF-α抗体製剤 / 抗アダリムマブ抗体 |
Outline of Annual Research Achievements |
アダリムマブ(ADA)は、関節リウマチの中心的治療薬となっている。高価なADAを適正に使用することは、患者のみならず医療経済においても、大きな貢献となる。ADA使用患者の一部に抗アダリムマブ抗体(AAA)が産生され、欧米では治療減弱に影響すると報告されているが、本邦では明らかにされていない。 【目的】ADA投与患者におけるAAA産生率と、AAAのADA治療効果に与える影響を明らかにする。 【方法】2009年から2014年7月までに、当院を含めた多施設通院中の66人のRA患者で、新規にADAを開始した患者の0、4、12、24、52週時点でのADAとAAAを測定し、AAA陽性頻度と薬剤継続率、治療効果に与える影響について検討した。 【結果】AAAは37.9%で発現し、AAA陽性群は陰性群に比して薬剤継続率が有意に低く(44.0%, 70.7%)、52週での治療効果も有意に低かった(DAS28 : 3.6±1.8, 2.5±1.3)。中止例のほとんどが効果不足で副作用の発現頻度は低かった(11例、2例)。全検体でAAAとADAの血中濃度は明らかに有意な相関を示した。AAA陽性群では併用剤のMTX使用量が有意に少なく、MTX投与量とAAAの値は有意に負の相関を示した。また、AAAはADA開始3か月目までに陽性になる症例が多く、3か月目のAAA陽性の有無は薬剤継続率、最終効果の減弱に有意に影響を与えた。 【結論】日本人においてAAAは欧米人より高頻度に産生され、ADA治療開始早期に出現し、治療効果を減弱させた。治療開始3か月でAAAを測定することで、ADA中止を決定出来る可能性が示唆された。尚、本研究は当センター倫理委員会(第0930号平成22年7月承認)及び、他施設の倫理委員会の承認のもと、患者の同意を得て行った。現在上記内容でModern rheumatologyに論文投稿準備中である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(5 results)
-
-
-
[Presentation] THE PREDICTION MODEL FOR METHOTREXATE EFFICACY CONSISTING OF 9 SNPS SELECTED BY DMET MICROARRAY PROFILING IN JAPANESE RA PATIENTS2015
Author(s)
S. Kumagai, G. Tsuji, Y. Ichise, R. Umeda, A. Muta, K. Abe, M. Izumi, Y. Uemura(8番目), H. Uga, H. Kurata, K. Misaki, A. Onishi
Organizer
EULAR 2015第16回欧州リウマチ学会
Place of Presentation
Rome(Italy)
Year and Date
2015-06-10
Related Report
-
-