Project/Area Number |
15H00483
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅰ
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
加藤 真也 浜松医科大学, 医学部附属病院, 大学病院薬剤主任
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 腹膜播種 / トラスツズマブ / 胃がん |
Outline of Annual Research Achievements |
【背景】 腹膜播種に対する腹腔内への抗がん剤の直接投与は有用な治療法であるが、まだ検討の余地が多く残されている。特に、近年開発されてきている抗体医薬品について、腹膜播種に対する腹腔内直接投与に着目した検討はほとんどされていない。本邦において、胃がんに対して既に保険適応されている抗HER2ヒト化モノクローナル抗体であるトラスツズマブにおいてさえも、十分な検討がされているとは言えない。 【目的】 1. トラスツズマブ腹腔内投与後の、腹腔内での経時的なトラスツズマブ濃度推移を明らかにする。 2. 腹膜播種に対するトラスツズマブ腹腔内投与の有効性を明らかにする。 3. トラスツズマブ腹腔内濃度の長時間維持に適した投与方法を開発する。 【当該年度に実施した研究の成果】 1. トラスツズマブに対する感受性があり、かつ腹膜播種モデルにて解析が可能な胃がん細胞株を選定する必要がある。本研究においては、HER2陽性、トラスツズマブ感受性、ヌードマウスへの移植可能という条件を満たすNCI-N87細胞を選定し、解析を開始している。 2. 血清中のトラスツズマブ濃度の測定系はすでに報告されている。しかし腹水については、血清とは異なり、その成分が大きく変動することから、血清中トラスツズマブ濃度の測定系をそのまま適応して良いかについて十分に検討する必要がある。現在測定条件を検討中であるが、解析条件を一部変更することにより腹水中成分の影響を受けない再現性のある検出が可能となる見込みである。 3. トラスツズマブ腹腔内濃度の長時間維持に適した投与方法について、抗体製剤の徐放化および腹腔内投与に適した基剤を選定する必要がある。生理活性物質の徐放化、腹腔内投与のいずれに対しても実績がある生体吸収性ハイドロゲルを使用予定であるが、徐放する物質に合わせて最適なハイドロゲルを検討する必要があるため、トラスツズマブに適したハイドロゲルについて現在比較検討中である。
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