Project/Area Number |
15H00490
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅰ
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
山本 譲 旭川医科大学, 大学病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2015: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | パーキンソン病 / 血中濃度 / 遺伝子多型 |
Outline of Annual Research Achievements |
○研究目的 : パーキンソン病治療薬の体内動態においては個人差が大きいことが報告されており、特に、L-dopa体内動態の差については、個体内変動のみで説明できない事象が多く見られる。その投与量設定においてはガイドラインや経験則を基に処方され、患者の臨床症状改善状況や副作用発現状況を確認しながら投与量を調節し、投与薬剤の変更を行っているのが現状である。また50~60代で発症することから、薬物治療期間が長く、病態の進展に応じてさまざまな薬物治療における問題が生じてくることが特徴である。そこでパーキンソン病治療薬の個体間変動、特に吸収・代謝に関与する遺伝子の多型とパーキンソン病治療薬の血中濃度との関連性を明らかにするとともに、パーキンソン病患者における最適な薬物治療濃度域を設定することを目的とした。 ○研究方法 : パーキンソン病患者において、単独またはL-dopaとCOMT阻害薬を同時に服用し、服薬前と服薬後に経時的に静脈血を採取し、L-dopa血中濃度をHPLC-ECDにより測定した。同時に吸収・代謝に関与する酵素の遺伝子多型を調べた。本研究は旭川医科大学倫理委員会の承認を得て行った。 ○研究成果 : COMT阻害薬の投与によるL-dopaのAUCの変化については、COMT遺伝子型の違いにより影響を受けることが明らかとなった。また、主成分のL-dopaのみならず、一部の代謝物が遺伝子型の相違による影響を受け、主成分の脳送達へ影響を及ぼす可能性が示唆された。現在は症例数を蓄積しており、他の遺伝子多型と体内動態・治療効果との関連について検討を進めているところである。
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