インフリキシマブの出産前後における薬物動態変動および児への影響に関する研究
Project/Area Number |
15H00497
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅱ
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
久保野 尚子 浜松医科大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | インフリキシマブ / 臍帯血濃度 / 母乳移行 |
Outline of Annual Research Achievements |
【研究目的】 インフリキシマブの妊娠中および出産後の母体血液中濃度、出産時の臍帯血濃度を測定し、出産前後での薬物動態の変動、臍帯血濃度(胎児への移行)および母乳中濃度を明らかにする。 出生時および出生後の児への免疫学的影響について明らかにする。 【研究方法】(1)母乳中インフリキシマブ濃度の測定法を確立する。(2)ELISA法により妊娠中、授乳中の患者血液、臍帯血および母乳中インフリキシマブの濃度を測定する。(3)妊娠中および出産後の薬物治療経過と血中動態、妊娠への影響(早産・流産)を調査する。(4)児の出生時の状態と授乳中の免疫学的影響(感染症罹患、予防接種状況等)を調査する。(5)出産前後におけるインフリキシマブの薬物動態変動および児への影響について検討する。 【研究成果】クローン病合併妊娠で妊娠32週にインフリキシマブの投与を一時中断した妊婦の出産時の母体血液および臍帯血のインフリキシマブ濃度を測定した。治療中断9週後の出産時の妊婦の母体血液中にインフリキシマブは検出され、臍帯血中のインフリキシマブ濃度は母体の血中濃度の約3倍であった。このことから胎児へのインフリキシマブの胎盤通過と胎児への移行が確認され、出生後の児の免疫機能に影響を及ぼす可能性が示された。産後にインフリキシマブの投与再開後の血液中濃度は治療再開5週後では治療再開12週、20週に比べ低かった。母乳育児が困難であったため、母乳中のインフリキシマブ濃度の測定は実施できなかった。現在投稿準備中である。
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Report
(1 results)
Research Products
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