実用化を主眼とした小型陽電子放出核種標識薬剤 システムの開発
Project/Area Number |
15H00504
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅲ
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
阿保 憲史 北海道大学, アイソトープ総合センター, 技術職員
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 核医学診断 / PET薬剤 / 18F-FMISO |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 : 核医学診断法で用いる陽電子放出核種標識薬剤は放射性物質を含むため、放射線遮蔽材(鉛)の中に設置した装置で遠隔的に行われる。しかし、現状の装置は構造が複雑で、大量合成にのみ対応しており、例えば患者1名分の薬剤が必要な状況においても高価な試薬を大量使用しなければならない。そこで、我々は試薬使用量を極限まで低減し、小型で放射線遮蔽も容易となる薬剤合成装置を開発すべく、その要素技術を検討した。 研究方法 : 試薬量を低減したPET薬剤合成法の確立 : 低酸素イメージング薬剤^<18>F-FMISOをモデル化合物とし、本薬剤合成に必要な原料(前駆体)使用量の低減方法について検討した。 合成装置の小型化に向けた要素開発 : ^<18>F-FMISO合成では^<18>F-FMISO中間体の加水分解工程が必須である。通常は塩酸が用いられるが液体試薬削減の為、固体酸である陽イオン交換樹脂にて代用が可能か検討した。また、精製工程で使用される樹脂(4種類)を削減するため、複数機能を有する逆相一陰イオン交換樹脂による精製を検討した。 研究結果 : 試薬量低減の検討では、前駆体使用量を1/200(5→0.025mg)まで低減できる方法を確立し、さらに従来法と同等の合成収率(約50%)で得られることを確認した。装置小型化に向けた要素開発では、^<18>F-FMISO中間体の加水分解を陽イオン交換樹脂にて代用する手法を検討し、従来法と同等の加水分解収率(90%)が得られ、さらに反応液中の不純物(K222)除去が同時に行われることも確認した。精製樹脂削減を目的とした逆相一陰イオン交換樹脂による^<18>F-FMISO精製前溶液の精製検討では、従来法と同等性能(放射化学的純度>95%)を有することを確認した。これにより、精製樹脂種類は従来の4種類から2種類まで削減できることを確認した。
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Report
(1 results)
Research Products
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