Project/Area Number |
15H00538
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
薬学Ⅳ
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
青野 浩直 浜松医科大学, 医学部附属病院, 副薬剤部長/大学病院薬剤師
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 院外処方箋 / 検査値 / 経口Fxa阻害剤 |
Outline of Annual Research Achievements |
医薬分業が進んだ現在では、外来患者に対する医薬品の適正使用遂行において院外薬局の薬剤師が果たす役割は大きい。例えば2011年3月に発売された、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩(プラザキサ)は販売後僅か半年で5例の死亡例を含む81例の重篤な出血性の副作用が報告おり、適正な投与を行うためには腎機能検査値は必要不可欠である。現在の院外処方箋から保険薬局が得られる情報は、処方箋と患者の聞き取りによる検査結果のみであり正確な情報入手は困難であり、医薬品適正使用上問題がある。 本研究は地域医療における安全で最適な薬物療法を実践するため、処方内容に加えて病院の持つ患者情報を院外処方せんに添付する一連のシステムを構築し、正確な患者情報の伝達とこれに基づく医薬品使用適正化との推進を目的とする。 システム構築前段階として現在市販されている経口Fxa阻害剤の減量条件(腎機能、年齢、体重など)に対する適正投与量の処方状況を2015年1月から12月までの1年間、当院循環器内科受診患者でリバーロキサバン錠、アピキサバン錠もしくはエドキサバン錠を投与された処方を抽出し投与量と減量基準を後方的に調査した。 リバーロキサバン投与患者77名のうち、減量基準の腎機能検査値eGFR50mL/min/1.7m2未満で正常腎機能の通常量15mgを投与されている患者は3名であった。アピキサバン投与患者32名のうち、減量基準の一つ80歳以上では9名であったが、すべて減量されていた。80歳未満で23名であり減量基準のScrl. 5mg/dL以上の腎機能の患者には投与はいなかった。エドキサバン投与患者17名、減量基準のeGFR50mL/min/1.7m2未満での投与されている患者はいなかった。 今回の検討は専門医である循環器の医師による処方患者を対象に調査を行ったが、投与患者126名中3名の不適切投与が認められた。このことから、今後院外処方箋への検査値印字を行うことで保険薬局の疑義照会による介入が見込めることが示唆された。
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