球脊髄性筋萎縮症患者由来iPS細胞を用いた運動ニューロン特異的病態関連因子の解析
Project/Area Number |
15H00577
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎医学
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Research Institution | 愛知医科大学 |
Principal Investigator |
鳥居 由紀子 愛知医科大学, 内科学講座(神経内科), 特別研究助教
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 球脊髄性筋萎縮症(SBMA) / 運動ニューロンの純化 / 成熟促進 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 迅速・高効率運動ニューロン誘導法の確立 : これまでの運動ニューロン分化誘導法において用いられてきた小分子化合物を、LDN193189やCHIR99021に変更することにより、細胞死を抑え、安定的にHB9陽性運動ニューロンを分化誘導することに成功した。次に、in vivoにおけるマウス中枢神経系の発生環境に着目し、より成熟した運動ニューロンを誘導する培養条件を検討した。成熟神経細胞マーカーCholine Acetyltransferase(ChAT)の発現量を定量的RT-PCRおよび免疫染色により評価したところ、成熟培養条件下で分化誘導した運動ニューロンの方が、ChATの発現量の増加が観察されており、より成熟度が高い神経細胞を誘導できている可能性が示唆された。現在さらに詳細な解析を進めている。 2. 運動ニューロンの純化 : 運動ニューロンの純化培養を行うための、最適な培養条件を検討した。その結果、フローサイトメーター(FACS)やMACSを行った場合、細胞を培養容器からはがす工程があるため、細胞の生存率が下がり、分取後の細胞数を確保することが難しいことがわかった。また、FACS後の運動ニューロンを濃縮した分画を培養すると、神経細胞とは別の増殖能を有する細胞が混入し得ることが明らかとなった。上記の問題点を克服するため、現在、培養中にAraCを添加することにより、増殖能を持つ細胞を除去し、細胞をはがすことなく運動ニューロンを濃縮する方法を検討している。 3. SBMA患者iPS細胞を用いた病態関連遺伝子の解析 : SBMA患者由来のiPS細胞3種類と健常者由来のiPS細胞3種類から運動ニューロンを分化誘導し、total RNAを採取した。また、MACSを用いて運動ニューロンの純化を行い、total RNAを採取した。現在、これらのサンプルを用いて遺伝子発現解析を進めており、今後、トランスクリプトーム解析(RNAseq)による詳細な解析を行い、新規病態関連因子の候補を同定する予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Rapid, efficient, and simple motor neuron differentiation from human pluripotent stem cells.2015
Author(s)
Shimojo D, Onodera K, Doi-Torii Y, Ishihara Y, Hattori C, Miwa Y, Tanaka S, Okada R, Ohyama M, Shoji M, Nakanishi A, Doyu M, Okano H, Okada Y
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Journal Title
Mol Brain
Volume: 8
Issue: 1
Pages: 79-93
DOI
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Peer Reviewed / Open Access
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