Project/Area Number |
15H00587
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎医学
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
高 四強 愛知医科大学, 輸血部, 臨床検査技師
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 間葉系幹細胞(MSC) / 凍結保存 / 品質管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
間葉系幹細胞(MSC)は、多分化能を有すると共に抗炎症作用や免疫抑制作用も持ち合わせるため再生医療や難治性炎症性疾患に対する細胞療法剤として有望視されている。実際にカナダにおいては、難治性graft versus host diseaseに対する医薬品(Prochymal®)として認可された。当院でもMSCの造血支持能力や骨再生能力に着目した臨床試験(独自シーズ)を計画している。臨床で用いられている血液細胞製剤(濃厚赤血球液等)は、適切な保存方法や保存経過中における細胞や電解質の変化等について解析が行われており安全性や品質が担保されているが、MSCの凍結方法の検討や融解後の細胞変化についての知見は、ほとんど無いといってよい。実際にProchymal®の臨床試験においては、血栓症や血圧低下などの重篤な副作用が報告された。これらの原因として、細胞凝集塊形成(MSCは、もとより接着性が高い)、融解により崩壊した細胞からの内容物(DNAや電解質など)の放出等による可能性がある。また凍結保存によりMSCとしての品質が低下することも否定出来ない。本研究においてはMSCを複数の方法により凍結保存し、融解後にその性状を解析する。 樹立されたばかりのプライマリーな細胞は増殖能の低下が著しく、当初予定していた保存細胞数を確保するのに苦慮した。また、細胞保存液の量も再検討を加え、液量に見合った保存チューブの形状も決定した。さらに、施行可能な保存細胞数から逆算し、保存液量、保存温度、保存期間等を適宜改変した。現在MSCを2ロット保存しており、予定された保存期間を過ぎた時点で融解しそれぞれ解析していく予定である。
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