Project/Area Number |
15H00603
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
基礎医学
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
三谷 真弓 金沢医科大学, 医学部 庶務課, 事務員
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 透明標本 / プラスティネーション / ジェルワックス |
Outline of Annual Research Achievements |
グリセリン浸漬標本を、透明性を維持したまま乾燥状態でも観察することが可能な標本を作製する方法について検討を行った。主として、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、およびジェルキャンドル用ワックス(ジェルワックス)について、包埋剤としての適性を調べた。エポキシ樹脂は、重合時に発熱が著しい発熱・膨張が生じるとともに、標本が混濁・変形するため、本研究の目的には適さないことが明らかとなった。また、シリコン樹脂は重合に際して発熱や膨張は認められないため、完成時の標本の形態保持は良好であった。シリコンの特性からも、完成した標本の持ち運びの容易さや、手にとっての観察のしやすさは最も優れているものの、標本の透明度が著しく損なわれるため、グリセリン浸漬透明標本の包埋用基剤としては適さないことが分かった。これに対して、ジェルキャンドル用ワックス(ジェルワックス)は、重合時の発熱・変形を伴わず、標本の透明度にほとんど影響を与えないことから、今回検討した包埋用基剤のなかでは最適であると考えられた。しかしながら、重合時に発生する大量の気泡が標本観察の支障となることが明らかとなった。この点を克服するために、以下の検討を行った。すなわち、(1)包埋後、容器に蓋をせず開放する、(2)包埋後、容器を密封する、(3)包埋後、基剤は蓋と密着するが、蓋の側面と容器の間には通気スペースを残しておく。検討の結果、数日~数週間以上の期間が必要ではあるが、(1)および(3)の条件で、気泡をほぼ取り除くことができることが明らかとなった。容器を密封する(2)の条件では、発生した気泡を取り除くことは出来なかった。この結果から、固相化したジェルワックスの面が一部開放されていれば、気泡を除去することが可能であることが分かった。さらに、透明化した厚切り標本のスライドグラス上での固相化・包埋法についても応用可能であることが分かった。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)