Project/Area Number |
15H00633
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
臨床医学
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
花田 恵介 兵庫医科大学, リハビリテーション部, 作業療法士
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2015: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
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Keywords | 脳卒中 / 行為選択 / 上肢障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 : 脳卒中患者における上肢運動の異常は、運動麻痺や感覚障害、筋緊張異常といった神経学的問題に加え、把握障害や視覚性失調、行為選択action selectionの異常といったより高次な運動障害が様々な程度に重複して生じている。特に脳卒中患者の行為選択能力の低下は、近年多くの検討がなされているが、それらの殆どは脳損傷患者の非麻痺側上肢を対象とした検討であり、行為選択課題を麻痺手に対して実施した先行研究は極めて少ない。今回われわれは、麻痺手でも反応可能な装置を用いることで麻痺手の行為選択能力を改めて検討することを試みた。 研究方法 : 脳卒中患者11例(左半球損傷〔LBD〕群6例、右半球損傷〔RBD〕群5例)と年齢を統制した健常群10例を対象とした。Rosenbaumら(1990)の方法を模式的に表示したプログラムおよびジョイスティック型のスイッチを用い、呈示画像の各条件(把持選択条件・単純選択条件)において順手・逆手のどちらが適切であるかをイメージして選択するよう求めた。測定項目は、把持選択条件における正答率、単純選択条件における正答率、反応時間(把持選択条件における反応時間の平均から単純選択条件の反応時間の平均を減じた値)とし、脳卒中患者の麻痺手/非麻痺手および健常者の左右手を各々測定した。 研究結果 : 脳卒中患者群の行為選択能力は麻痺手・非麻痺手とも健常者群に比べて低下していたが、脳卒中患者における麻痺手と非麻痺手の間には有意な成績差を認めず、麻痺手に特異的な行為選択の障害を検出するには至らなかった。今回使用した機器は研究者の自作であったために測定精度を欠いていたこと、提示課題そのものが不適切であったことが仮説に合致しなかった一因と考えられた。
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