Project/Area Number |
15H00639
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
臨床医学
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
堀内 一樹 信州大学, 医学部, 臨床検査技師
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2015: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | Thymidinc dependent Small-Colony Variants / チミジン / 耐性菌判定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、臨床材料から分離したThymidine dependent Small-Colony Variants (TD-SCVs)を対象に、①16S rRNA遺伝子解析による菌種同定、②特異的プライマーを用いた耐性遺伝子の検出、③最終濃度10μg/mLのチミジンを添加した薬剤感受性試験を行うことで②に挙げた耐性遺伝子を保有するSCVsが臨床検査で汎用される自動分析装置においても薬剤耐性菌として判断できるか否かの評価を行った。 臨床分離株TD-SCVsを対象に①分子生物学的手法による菌種同定、②特異的プライマーを用いた耐性遺伝子の検出を行ったところ、13株のStaphylococcus aureus TD-SCVsのうち6株がmecAを保有しており、これらをMRSA TD-SCVsとした。すべてのS. aureus TD-SCVsを対象に、③薬剤感受性用菌液に最終濃度10μg/mLのチミジンを添加した上で薬剤感受性パネルに接種し、自動分析装置マイクロスキャンWalkaway (SIEMENS)により判定を行った。この結果とClinical and Laboratory Standards Institute (CLSI)が規定する方法での結果を比較した。 CLSIが規定する方法では、13株中10株が発育不良となり、MRSA TD-SCVs 6株のうちMRSAと判定できる株はなかった。一方、チミジンを添加した場合では13株すべてで発育が確認され、MRSATD-SCVs 6株はすべてセフォキシチンに対するMICが>4を示し、MRSAと判断することができた。 これまで、臨床検査で汎用される自動分析装置において発育不良により耐性菌判定ができなかったMRSA TD-SCVsは、薬剤感受性用菌液に10μg/mLのチミジンを添加することによって耐性菌判定が可能であることが示された。
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