Project/Area Number |
15H00655
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
臨床医学
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
古垣 達也 筑波大学, 附属病院, 臨床工学技士
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2015: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 膜型人工肺 / 不感蒸泄量 / 液流量/送吹ガス流量比 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 研究目的 : 膜型人工肺には医療ガスを吹送し血液の酸素化と炭酸ガスの除去を行う。その際、血液中の水分が人工肺の医療ガス出口側から蒸発して失われるが、その消失水分量を測定した報告は少なく、これらを正確に把握することは急務である。本研究の目的は膜型人工肺からの蒸泄による水分損失量を灌流量/吹送ガス流量を変化させ測定しながら、新たな実験方法を確立することである。 2. 研究方法 : 膜型人工肺を組み込んだ閉鎖型実験用模擬回路を生理食塩水で充填し水流量4L/min、温度を37℃に設定し循環させる。吹送ガス流量を0mL/min、4L/min、8L/min(液流量/送吹ガス流量比(V/Q比)1:0、1:1、1:2)と変化させ感蒸泄量を測定する。測定方法は生理食塩水を、輸液セットを用いて模擬体外循環回路に接続する。感蒸泄として膜型人工肺から放出された量は重力の作用により生理食塩が自動的に輸液セットを通して滴下補充されるため、滴下数から感蒸泄量を算出し計5回行った。 3. 研究成果 : 水分損失量はV/Q1:0では1.6±0.3mL/h、1:1では13.3±0.8mL/h、1:2では26.5±1.4mL/hであった。 4. 考察 : 膜型人工肺の感蒸泄量の放出は周知の事実であるが、水分損失量に関する報告は少なく実験方法も混在していた。本研究結果から、送吹ガスが0mL/minでも感蒸泄により水分損失が発生し、ガス流量が2倍にすると水分損失量も比例して増加することが明らかになった。また今回、新たに作成した閉鎖型実験用模擬回路は、定量的に感蒸泄による水分損失量を定量的に測定することが可能で再現性が得られるなど、膜型人工肺の標準的な実験回路として確立することができた。
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