男性の尿路・性器・肛門悪性腫瘍とヒトパピローマウイルスとの関連性についての検討
Project/Area Number |
15H00658
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
臨床医学
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
八重樫 洋 金沢大学, 附属病院, 医員
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Project Period (FY) |
2015
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ヒトパピローマウイルス / ヒト免疫不全ウイルス / 男性間性交渉者 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 : 近年、ヒトパピローマウイルス(HPV)が誘因となる子宮頚癌以外の腫瘍とHPVとの関連性について、世界的に注目されている。HPV感染が関連するとされる肛門癌組織を用いたHPV感染率の検討や分子細胞学的検討は多数行われるようになった一方、男性における肛門HPV感染に関する疫学調査は未だ少なく、本邦においてはほとんど行われていない。陰茎癌に対しても同様である。前立腺に関しては、今まで前立腺組織を用いたHPV感染の検討はほとんど行われておらず、癌および良性疾患での感染率の比較を行うことは意義あるものと考えられる。 研究方法 : 1. 男性陰茎癌患者について陰茎癌組織におけるHPV感染の有無を調査する。 2. 男性前立腺疾患患者について前立腺組織におけるHPV感染の有無を調査する。 3. 男性間性交渉者(Men who have sex with men ; MSM)患者から採取した肛門擦過検体・尿検体を用いて、HPV感染の有無を調査する。さらに、肛門HPV感染と性活動、患者背景(その他の性感染症、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染、HIVウイルスコピー数、CD4陽性細胞数、尿路HPV感染など)の関連性について検討する。 研究成果 : 1. 各協力施設より、陰茎癌組織検体を収集するに至った。 2. 前立腺組織を用いて免疫組織染色によるHPV感染の有無を調査する方法については確立したものの、個別の検体に関する検討については実施するには至らなかった。 3. MSM135例での検討において肛門HPV感染率は83.2%と非常に高く、特にhigh risk HPV感染が高率にみられ、HPV16型感染が最多であった。尿路HPV感染も尿道炎既往に比して35.2%と高率にみられた。最終受動肛門性交6ヶ月以内が肛門へのhigh risk HPV感染の独立した危険因子であった。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)