放線菌に次ぐ新しい微生物資源「クテドノバクテリア」の開拓
Project/Area Number |
15H06035
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied microbiology
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
矢部 修平 東北大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (60564838)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | クテドノバクテリア |
Outline of Annual Research Achievements |
微生物から発見された抗生物質の多くは放線菌が由来であり、これらが様々な感染症を克服してきた。一方で半世紀以上放線菌を中心に探索研究が行われたため、従来法による新規化合物の発見頻度は低下している。この窮状を打破するため、放線菌に匹敵する創薬微生物資源の開拓が急務である。我々は放線菌様の形態分化を示すユニークな分類群「クテドノバクテリア綱」が、ゲノム中に多数の二次代謝物生合成遺伝子群を持ち各種抗菌活性を示すため、新たな創薬微生物群に成り得ると考え、本系統の分離及び系統分類と棲息場所の解析を進めてきた。27年度「研究スタート支援」では各種環境中のクテドノバクテリア叢の解明を中心に実験を進め以下の実績を得た。 本系統の棲息環境を調べるため、クテドノバクテリア(綱)特異的プライマーを設計し、各種環境DNAからの16SrRNA遺伝子アンプリコンを次世代シークエンサー(Miseq)により解読し、クテドノバクテリア叢を解析した。その結果、森林土壌や樹皮などの身近な環境に推定種数(Chao1)約3000-4000種、多様性指数(Shannon)4.5-6.4と多様に棲息している事が明らかとなった。ユニバーサルプライマーを用いたアンプリコン解読によって本系統の存在比率を調べたところ、土壌や樹皮などで0.01~0.1%程度と低く、地熱地帯は13%と高い事が分かった。 さらに鳴子温泉から発見した本系統に属する新種をTherosporothrix narkoensisと命名して提唱した。 本研究により、創薬微生物資源となり得るクテドノバクテリアが放線菌と同様身近な環境に多様に棲息している事を明かとなった。この事は本系統が多様な創薬リードのソースとして期待できる事を強く示唆している。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)