MHC遺伝子の多様性が両生類の社会行動に与える影響
Project/Area Number |
15H06149
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Ecology/Environment
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
長谷 和子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 学術研究員 (40756433)
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Project Period (FY) |
2015-08-28 – 2017-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 遺伝的多様性 / MHC遺伝子 / 社会行動 / 両生類 / 分子生態学 |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫遺伝子(MHC=主要組織適合遺伝子複合体major histocompatibility complex)の多様性が動物の社会行動に与える影響」を解明することを目的に,ニホンヒキガエル(Bufo japonicus)とアジアヒキガエル(B. gargarizans)を材料に,兄弟で構成される幼生集団においてMHC遺伝子の類似性が「集合の強さ」を生得的に高めることを,行動実験および分子集団遺伝学的手法をもちいて実証した.27年度においては,MHC遺伝子の類似性(MHC class II exon 324bpにおけるアミノ酸配列類似性)が「集合の強さ」を規定する遺伝的メカニズムの中心であるのか,あるいはゲノム全体の遺伝的類似性そのものが背景として働いているのかを明らかにするために,中立の遺伝マーカーとしてマイクロサテライトを用い,これまで行動実験を行った24組の兄弟で構成される幼生集団(1集団50個体=合計1200個体)の遺伝子型を決定した.実験で使用した核DNAのマイクロサテライトは,近縁種ヨーロッパヒキガエル(B. Bufo)から開発されたBbufu13, Bbufu23, Bbufu62(Brede et al. 2006)およびBjap14(Hase et al. 2013)の計4遺伝子座で,Hase et al. (2013)の方法に従って分子実験を遂行した.得られた遺伝子型を解析した結果,MHC遺伝子の類似性とマイクロサテライトの遺伝子型より推定される遺伝的多様度(ハプロタイプ多様性, 近交係数)との間には相関がみられなかった.従って,本研究結果より,遺伝的多様性の中でも「MHC遺伝子型の類似性」が,兄弟で構成される幼生集団の「集合の強さ」を生得的に高める遺伝的背景として機能することが強く支持された.今後はさらに,配偶者選択における配偶者選好性とMHC遺伝子多型との相関の有無を明らかにし,自然集団におけるMHC遺伝子の多様性維持機構についてより詳細な検証を進めて行きたい.
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)