Project/Area Number |
15J00018
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological physics/Chemical physics/Soft matter physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
黒谷 雄司 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2017: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 流動誘起不安定化 / 破壊 / 相分離 / 粘弾性 / 境界条件 / 粘弾性体 |
Outline of Annual Research Achievements |
高分子や金属ガラス等を一軸伸長すると、脆性破壊や延性破壊、necking形成、液体的な破壊等の多様な挙動を示し、それは伸長速度や材料のPoisson比、そして粘弾性的性質に依存する事が知られている。本年度は、流動誘起不安定化機構に着目することにより、その物理的挙動の理解を試みた。 数値計算は、2次元の粘弾性体に対して伸長変形することで実施した。粘弾性応力をバルク成分とtraceless成分に分け、それぞれ標準的な構成方程式であるupper-convected Maxwell方程式に従うと仮定し、伸長速度や系のPoisson比を変化させた場合に現れる破壊挙動を調べた。 その結果、高伸長レートでは脆性破壊が起き、低伸長レートではneckingを形成し破壊に至るなど、実験結果と定性的に一致する挙動を得た。いずれも、破壊直前に破壊領域近傍に伸長歪みや伸長レートが局所集中し、破壊に至る。その局所的な真歪みと真応力を用た応力歪み曲線から、伸長レートが大きい場合やPoisson比が大きいほど降伏歪みが増加する現象など、実験結果と定性的に一致する破壊挙動を得た。 また、局所密度揺らぎの伸長歪み依存性が理論挙動と一致する事が分かった。すなわち伸長入力によりミクロな密度揺らぎが増幅され、それが十分成長するとマクロな破壊に至る事が分かった。このように流動誘起不安定化機構という新しい理論的枠組みを基礎に、粘弾性体の破壊機構が説明し得ることを見出した。 前年度までの成果と合わせて、輸送係数や粘弾性特性の密度依存性を介した流動誘起不安定化機構に基づいて、流体の壁面スリップ現象、伸長変形下での粘弾性体の破壊現象を理論的に説明することに成功した。連続体的な線形粘弾性構成方程式を基礎とする本機構は、適用範囲は広いと期待され、様々な媒質及び力学入力下における不安定化や破壊現象に対しても有効な可能性は高いと考える。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)