20世紀初頭ポーランドにおける労働者国民連盟とその周辺の経済・政治思想
Project/Area Number |
15J00100
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
History of Europe and America
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福元 健之 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2016-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2015: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | ロシア領ポーランド / 労働 / 革命 / 政治文化 / リベラル派 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の成果は、研究論文1本、文献紹介1本、研究報告5回(うち2回は海外)である。本研究の目的は、労働者の生活を労働組合運動を通じて考察することであり、ペテルブルクの「血の日曜日」事件をきっかけにして帝国中に広まった1905年革命は、第一に考察されるべき対象であった。そこで、この時期に労働組合の成立と労働者の生活とがどのような関係を取り結んでいたのかを研究論文(タイトル「党派間連帯の模索――ロシア領ポーランドの1905年革命」)で考察した。その結果、組合は労働者の生活を組織し保護するという機能を果たした一方で、政治的党派を異にする組合間での競争は労働者の生活をむしろ不安定化させることが明らかになった。従来の研究では、社会主義的な組合の正当性が主張されていたが、本研究が歴史的文脈に沿って考察したところ、むしろこれまで等閑視されてきたリベラル派の存在が大きかったということがわかった。本研究がとくに注目する労働者国民連盟をみる際にも、社会主義運動のみならず、こうしたリベラル派との関係を無視することはできないということを踏まえて、今後の研究を行う。 紹介した文献は、ロシア領ポーランドの日常生活において欠かせない商品だった「ウォッカ」、それを販売する「タヴェルナ」という空間、そしてその経営者だった「ユダヤ人」を取り上げた海外の最新文献である。そこでは、「ユダヤ人はポーランド人をアルコール中毒にさせる」といったステレオタイプが明らかにされるが、こうしたステレオタイプが労働者を組織するうえで、各政治党派がどのように利用していたのかに今後注目したい。 これらの研究を投稿するまでに研究報告を行い、質疑応答を踏まえて内容を改善することができた。とりわけ、海外での報告経験は、今後の研究のうえで極めて有益なものとなった。
|
Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)