近世中後期における幕領支配と地域社会―畿内・近国代官支配地を対象に―
Project/Area Number |
15J00635
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Japanese history
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾﨑 真理 大阪大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2016: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2015: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 代官 / 幕領 / 手代 / 畿内 / 近世 / 上知 / 支配替 / 天保 / 摂津 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、畿内・近国に設置された代官および代官役所の支配替の分析を通じて、近世中後期における幕領支配の変質過程を解明することである。 本年度(平成28年度)は、1昨年度に引き続き、代官役所下僚史料の収集と代官役所機能の分析のほか、2幕領配置政策の構造を考察するため、全国の幕領や藩領の支配替関連史料の収集(私領差障有無調査書、転封など配置替の際の領主側史料)を主な課題とした。 1については、長州戦争時における大坂代官管轄地域の史料収集を継続するとともに、(1)戦時の人足の動向や代官役所の機能については文章化の上、学術雑誌に投稿し、(2)長州戦争時において臨時的に採用された雇手代の機能については、長州戦争時以外にも近世中後期において雇手代が用いられる事例が複数発見されたため、戦時に限らず、中後期の幕領支配の一形態として分析を進めている。 2については、「江戸城多聞櫓文書」など国立公文書館所蔵の領主側史料および、大坂代官の「支配村々高附帳」(代官の全支配村・高リスト)などの地方史料の収集を継続した。これにより当該期の幕領支配政策の動向を動態的に把握するとともに、代官役所の管轄地域の変遷を推定した。また幕府から幕領に対して支配替の是非を事前に調査した際の回答書である私領差障有無調査書を全国の地方文書の中から収集し、中後期における幕府の支配政策と地域側の認識について検討した。検討結果は、「近世中後期における幕領支配の変質過程」として歴史学研究会日本近世史部会にて口頭報告を行い、天保期頃を画期とした大坂代官管轄地域における幕領配置政策の変化から幕領支配の変質過程を論じた。本年度の調査により、想定していた以上の史料発掘があったが、その分分析に時間がかかり、多少検討課題を残した。残された課題の分析を続け、報告をもとに、近日中に論文化する予定である。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(14 results)