講義録の読解に基づくメルロ=ポンティ中期思想の解明
Project/Area Number |
15J00882
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Philosophy/Ethics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐野 泰之 京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2015: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | メルロ=ポンティ / ヴァレリー / ギュスターヴ・ギヨーム / ダニエル・ラガーシュ / 哲学 / 現象学 / 言語学 / 文学 / 精神分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
メルロ=ポンティが1940年代後半から50年代前半にかけてのいわゆる「中期」に行なった講義の記録や草稿をもとに、同時期のメルロ=ポンティの思想の展開を跡づけるとともに、彼の思想の今日的な意義や新たな可能性を探ることが本研究の主な目的である。 平成28年度は、1953年のコレージュ・ド・フランス講義「感覚的世界と表現の世界」および「言語の文学的用法の研究」の読解に取り組んだ。当初は前年度の研究を引き継ぎつつ、「人間科学」がメルロ=ポンティの中期思想に及ぼした影響を解明するという観点から両講義にアプローチする予定だったが、特に後者の講義の読解を進めていく中で、「文学」がメルロ=ポンティの中期思想に及ぼした影響が報告者の予想以上に大きかったことが明らかになり、前年度よりさらに幅広い分野の文献を渉猟することとなった。 そのため、当初予定していた通りの研究成果は出せなかったものの、結果として研究の構想は研究開始時と比べて大きく深化し、メルロ=ポンティの中期思想をより多角的に解釈するための足がかりとなるような数々の知見を積み上げることができた。 具体的には、関西哲学会の機関誌『アルケー』への投稿論文で、言語変化の問題に対するメルロ=ポンティの議論を人間科学および文学両方の影響を踏まえて新たな角度から照らし出す議論を行なった。また、「人間存在の暴力からの回復」研究会主催の若手研究者ワークショップにおける発表では、メルロ=ポンティと文学、とりわけヴァレリーの関係について、今年度の研究の集大成となる成果を報告した。その他、いくつかの研究会ではメルロ=ポンティと言語学および文学に関する発表を行ない、異なる専門分野の研究者たちと有益な議論を交わすことができた。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)