日本における子どもの性(セクシュアリティ)の歴史研究
Project/Area Number |
15J00972
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Gender
|
Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
小泉 友則 総合研究大学院大学, 文化科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2017-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
|
Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2016: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2015: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
|
Keywords | 子ども / セクシュアリティ / ジェンダー / 教育史 / 性教育 / 近代 / 近世 / 明治 / 教育 / 日本研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成28年度(以下、本年度)は、2016年11月末に『女性学年報』第37号に自著論文「「お母さん/お父さん、ワタシ/ボクはどこから生まれたの?」への返答法の歴史 心理学的教育から性欲教育へ」を上梓することが出来た。 上記論文は、子どもが、人間の誕生に関して親に問いかけるとき、それに大人は適切に応えねばならないとする一連の教育的議論の誕生とその過程を追うものである。具体的には、「ワタシ/ボクどこから(どうして・どうやって、等)生まれたの?」という親たちの悩みの種となっているとされる子どもの問いかけ(以下、「誕生に関する質問」と表記)と、その返答法に関する歴史研究である。 上記研究では、誕生に関する質問とその返答法を論じるような教育的議論が、明治中後期に教育学術雑誌上に、心理学的教育論の文脈で誕生したことを明らかにした。それが、明治が後期に差し掛かるにつれ、「性教育」の文脈に登場していくようになる。そのなかで、この種の教育論が子どもに異性愛規範・近代的家族観等の特定の価値観を流布する教育論として変容していくことを実証することができた。従来、明治期を対象としたジェンダー史やセクシュアリティ史研究では、思春期以上の青少年の性規範に関する研究でほぼすべてが占められていた。本研究ではそれ以下の年齢層も、大人たちによって規範的であるように求められていたことが明らかにできたため、新規な発見と言える。 また、本研究における近世期の性言説調査と関連のある研究として、思想家・医師安藤昌益の生殖に関する理論も詳細に調査した。安藤昌益の生殖理論は、本研究課題で注目する「手淫」概念の歴史的変遷を考えるとき、極めて重要な起点としての議論となる。これに関することを自著論文「安藤昌益の色欲言論」井上章一・古川誠編『性欲の研究 人物編』(2018年刊行予定)に発表した。
|
Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)