特異な化学構造と強力な抗癌作用を有する糖・脂質複合型希少天然物の合成化学的研究
Project/Area Number |
15J02009
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Bioorganic chemistry
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
十和田 諒 東北大学, 農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2015-04-24 – 2018-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2017)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2016: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 生理活性 / 酸化型不飽和脂肪酸 / 不斉合成 / 有機化学 / 不斉酸化 |
Outline of Annual Research Achievements |
Nigricanoside Aジメチルエステル体の分子北西部位の調製を行った。前年度に採用していた経路では全合成が困難であるため、合成経路の抜本的見直しを行った。ジヒドロキシアセトンのアセトナイド保護体をRAMPヒドラジンと縮合させてヒドラゾンを調製し、アリルブロミドとの間でEndersアルキル化を行った後に、酸処理してRAMPを除去した光学活性なケトンを得た。続いて得られたケトンのジアステレオ選択的な還元の検討を行った。所望のanti還元体のみを得ることは出来なかったものの、嵩高い還元剤を用いることでsyn還元体を単一物として得ることに成功した。次に生じた水酸基の立体反転を行い、水酸基の立体化学を所望のものに整え、ブロモ酢酸誘導体とのエーテル化を行うことでα-β鎖間の連結に成功した。続いてオキサゾリジノンとの縮合を経てアルキル化前駆体を得た。これよりアルキル化、オレフィン化を経て分子北西部位の合成が完了でき次第、分子南東部位との連結を行う。 また、エーテル結合を構築する別法として、二つの脂肪酸鎖の直接的な連結を視野に入れている。これまで関連研究では不斉補助基を利用したアルキル化を報告してきたが、新たな戦略として①不斉補助基を利用した不斉酸化、②キラルプールへの求核付加反応による所望の不斉炭素原子部位の構築を考案した。その一環としてnigricanoside類のα,β鎖に類似する構造を有するsacrolide Aおよび三重結合を有するオキシリピンの合成研究に取り組み、前者では戦略①を、後者では戦略②を駆使してこれら二つの化合物の全合成を達成した。さらに後者では提唱構造の誤りを発見し、天然物の真の構造を解明する成果を挙げた。このモデル研究で得られた知見は、nigricanoside類の合成研究を加速させるうえで重要であると考えている。
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Research Progress Status |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
29年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)